28日、東アジア杯・韓国戦を控える日本代表の柿谷曜一朗が、ライバルとの一戦に向けて“平常心”を貫くことを強調した。
フィジカルの強いDFとの対決が予想される柿谷だが、「初戦で対戦した中国の選手も大きくて強かった。何より、Jリーグでも自分より大きい体のDFと戦っている。意識しすぎる必要はない」と、落ち着いた口調で語った。
それは、自信の表れでもあった。今季はJの実力者と言われる数々のCBに対し、柿谷は結果を残し続けてきた。横浜FM戦では、中澤佑二、栗原勇蔵の壁を破ってはゴールを決め、また名古屋戦では田中マルクス闘莉王の目の前で巧みなトラップからのシュートを沈めて見せた。「普段でもスゴイ選手たちと対戦してきている。だから、ほんまにいつもどおり、セレッソでやっているプレーをそのまま出せれば通用すると思っています。それを発揮できる自信も、もちろんあります」。
26日に行われたC大阪vsマンチェスター・ユナイテッド戦の映像もチェック済み。見事なミドルシュートを叩き込んだ南野拓実に対して「アイツに『こんなところで点取らんと、Jリーグで取れ!』とメールをしておきました」と、可愛い後輩に厳しいジョークを浴びせただけでなく、古巣相手にゴールを奪った香川真司にも「結局、点を決めたからいいけど、一回PKを外したときに『あそこで決めたくなかったから、外してよかった』って言ってたでしょ。絶対嘘やと(笑)。外した瞬間に、どんだけ悔しがっていたと思ってんねん(笑)」と、先輩にキツイ一言を残していた。
柿谷が見せるこの姿は、それだけ今大会でリラックスした姿勢を貫けている証拠でもある。「こんな短い時間で、代表の何かをつかめたかなんて思っていない。まずはしっかりミスをしないこと。自分のところでパスがずれたり、攻撃が遅れたりしてはダメ。僕は攻めのスイッチを入れる役目もある」。
今の置かれている立場を冷静に把握し、プレーイメージは誰よりも明確。常に変わらず、『平常心』。7・28、敵地・チャムシル競技場に立つ背番号30にも、大いに期待が持てる。(現地取材記者・西川 結城)
(BLOGOLA編集部)
2013/07/27 22:27