日本代表は13日、翌14日に控えたウルグアイ戦に向けて、試合会場の宮城スタジアムで練習を行った。
帰国が間に合わなかず12日は不参加だったGK川島永嗣、DF内田篤人、酒井高徳、FW岡崎慎司、香川真司の6選手も合流し、23人全員が集合。ただし、DF長友佑都は疲労が残っていることから、この日も一人別メニュー調整となった。
冒頭15分間のみ公開されたが、そこではGK3人を除いた20人が二組に分かれ、[4-2-3-1]の布陣を組んだ下で、ビルドアップからフィニッシュまでのパターン練習が行われた。メンバーは完全にシャッフルされたため、そこから翌日の先発を予想することは難しい状況だった。
その後、非公開となってからは実際にウルグアイ戦を想定した布陣とメンバーで戦術的な確認をした模様で、攻守ともにタフなプレーを繰り出してくる印象の強いウルグアイに対して、より具体的な戦い方を詰めていった。
今回の対戦相手・ウルグアイは、言わずと知れた強豪国。3年前のW杯南アフリカ大会では4位の好成績を残し、2011年には史上最多となる15度目の南米王者に。今年6月のコンフェデ杯レーションズカップも4位となるなど、ここ最近は国際舞台で目覚ましい活躍を見せている。現在、最新のFIFAランキングでは12位となっているが、昨年6月には2位とまでなっていた。
コンフェデ杯で3連敗を喫し、あらためて厳しい現実を突き付けられた日本代表。同大会に参加した多くのメンバーが再集結した今回の相手は、またしても世界トップクラスの実力を持つ強豪国である。ホームで戦うこの試合、6月の3試合と同じ轍を踏むわけにはいかない。
香川が、ここからの巻き返しに向けて、気持ちのこもった言葉を残した。
「これは親善試合だけど、コンフェデ杯の経験をきちんと生かしてここで結果を求めないといけない。監督もそれは話していたし、一人ひとりが戦う準備ができている」。
ベテランCBのルガノを中心に、ウルグアイ守備陣は個々の選手たちが激しいディフェンスを敢行してくる。時間帯によってはしっかり引いて守ることもあるなど、決して日本が簡単に破ることのできない相手である。
「コンフェデ杯の試合を見たので、そのイメージがある。引いて守ってきた場合に、どうそこを打開していくか。それはまた僕たちにとってのテーマになるだろうし、流れのプレーの中でいかにタフな守備を崩していくかにトライしたい。そのあたりのイメージの共有は各選手でも図れていると思う」。
コンフェデ杯でもスペインやブラジルの攻撃陣を苦しめた、ウルグアイの守備。香川はその相手を自分たちの連係で崩せたとき、ブラジルでの苦い経験を打破できると考えている。
東アジア杯を経て今回のメンバーに選出された新戦力にも話は及んだ。特に注目を集めているのが、C大阪の“8番”を継ぐ、柿谷曜一朗との“競演”についてである。
「新しい選手が入ってきたことで、チームはまた新たな緊張感が生まれている。Jリーグで戦っている国内組にも、あらためてレベルの高い選手が揃っているということだと思う。曜一朗はシュートの決定力も高いし、技術もある。正直、僕はあいつに関しては(代表でプレーすることについて)何も問題はないと思う。代表でも前線でプレーすることで特長を発揮できると思うし、お互いの良さも十分わかっているので、そこを引き出し合っていければいい」。
はたして、この二人の才能がウルグアイ戦のピッチで共鳴する瞬間が訪れるのか。見ているものの胸を熱くするような競演を、誰もが望んでいる。
(BLOGOLA編集部)
2013/08/13 22:40