関東大学サッカーリーグ1部連覇を目指す今季だが、序盤から苦戦を強いられている。開幕戦で1部初昇格の立正大に逆転負けを喫すると、第6節まで1分5敗と勝ちなし。5月29日の第7節から2連勝で9位まで浮上したものの、首位とは勝点14差をつけられている。また、天皇杯東京都予選決勝では明治大に敗れ、総理大臣杯予選は2回戦敗退で全国への切符を逃してしまった。
ここまでの戦いを振り返ると、リーグ戦と総理大臣杯予選の計10試合で総得点が9と、得点が取れていない。主将DF大桃海斗、MF金田拓海、MF栗島健太と、センターラインには実力者をそろえているものの、昨季得点王のFW岡田優希(町田)、同アシスト王のMF相馬勇紀(名古屋)らが抜けた攻撃陣の配置と人選が定まらずに試行錯誤を続けた印象だ。ここにきて昨季リーグ10得点のFW武田太一が負傷離脱を強いられたことも、大きな痛手に違いない。
そんな中、MF西堂久俊やMF杉田将宏、FW加藤拓己といった1、2年生が出場機会を増やしてきており、“新・攻撃陣”の姿が徐々に見えてきた印象だ。中でも2年生の加藤は第6節で初先発初出場を果たすと、第7節からは2戦連発で連勝に貢献。年代別代表にも名を連ねたストライカーは大学進学後、度重なる負傷に悩まされていたが、ついに復活のときを迎えている。
外池大亮監督は昨季の就任以来、選手間の競争意識を絶えず刺激し、横一線のポジション争いを促し続けてきた。試合毎に先発変更を施しながら勝利を重ねた昨季とは異なり、今季は苦しい戦いが続いているものの、ここに来てフレッシュな力が台頭してきているのは好材料と言えるだろう。だからこそ、この定期戦が持つ意味は大きい。8月のリーグ再開へとはずみをつけるために、シーズン後半の反撃を高らかに宣言するために――。大会記録に並ぶ8連覇達成へ、攻撃陣の奮起に期待したい。
※早慶サッカー定期戦は7/12(金)等々力陸上競技場で18:30KICK OFF
(写真)早稲田大の主将を務める大桃海斗
文・内藤 悠史 写真・JUFA/Reiko Iijima
(BLOGOLA編集部)
2019/07/11 20:20