J2定着を目標に掲げてスタートしたJ2・2年目のシーズンもいよいよ最終節。2年連続でJ2残留を果たした町田は、敵地に乗り込み、J2優勝とJ1復帰を成し遂げた湘南と対戦する。チームは現在、第31節の熊本戦以来、勝利から遠ざかっており、“このままでは終われない”という危機感で満ちている。昨季に続き、二ケタ得点をマークしている中島裕希は「勝って来季に入るのと負けて入るのでは全然違う」と話す。
「自分たちの力をはかれる」と森村昂太が話すように、来季はJ1を戦う湘南が相手となるため、自然とモチベーションが上がりやすいシチュエーションにある。相馬直樹監督が事あるごとに話している“チャレンジャー精神”を発揮するには格好の相手だろう。ただし、精神面の充実だけで相手を上回れるほど、甘い相手ではない。そのため、今週のトレーニングで指揮官は「自分たちらしく攻守でアグレッシブに戦う時間を増やせるように」、チームとしてベースとなる部分の確認に多くの時間を割いてきたという。
1年の“集大成”となる最終節を前に、チーム主将のリ・ハンジェは言った。
「これからのFC町田ゼルビアのことを考えると、このままで終わるわけにはいかない。もう一度自分たちの姿を取り戻して終われるか。それが来季につながってくる」
J1ライセンスの取得という大きなハードルをクリアしなければならないが、クラブは2020年にトップリーグを戦うという“青写真”を描いている。将来的なJ1昇格を目指す町田にとって、“湘南との腕試し”は一つの未来を懸けた戦いと言えるかもしれない。
(町田担当 郡司聡)
2017/11/17 17:27