敗戦とどう向き合うか――。現在4戦勝ちなし、2連敗中の町田にとっては悩ましいポイントだ。
主将のリ・ハンジェは広島時代にニ度の降格を経験している。彼は「負けているときは自分自身を信じられなくなるし、その次に仲間、チームメートを信じられなくなる。頑張っているものの一体感がない、勝てないというふうになっていく」と“負のサイクル”を説明する。そして「そういうときこそ、自分たちの立ち返る場所があるかないかが大切になる」と訴える。
相馬直樹監督は「負け慣れてはいけないとも思うが、負けに対する嫌悪感が悪いほうに出ると良くない」と分析する。それぞれの内面で違いはあるだろうが、敗戦を過大に受け止め過ぎないことも必要なのだろう。加えて指揮官は「勝ち負けは大事だが、どういう姿勢を貫いていくかも大事」と“継続”の重要性を説く。チームの一体感、戦術の共通理解が崩れやすい状況だからこそ、そこの維持はより大切になる。
22番目から今季のJ2を戦い始めた町田にとって、7位という現在の順位は称賛されるべきもので、勝てない時期が来ることも冷静に考えれば当然だ。しかし、監督、そして主将はチームを前に進めるため、この苦境と真摯に向き合っている。
(町田担当 大島和人)
2016/06/30 18:57