日本サッカーの将来を担う天才が、キングに感嘆した。
J3・FC東京U-23vs富山戦で、FC東京U-18のFW久保建英がプロ初先発し、初のフル出場も果たした。試合は前後半で1失点ずつ喫し、0-2で敗戦となったが、久保はトップ下の位置に入り随所に技術の高さを見せた。26分には得意の左足で鋭いミドルシュートを放ったが、これは惜しくもゴールに右に外れた。
プロ初先発、初フル出場を終えた感想をこう語った。
「(開幕戦という)良い雰囲気でプレーできて良かったです。昨年出場した3試合(J3リーグ戦。すべて途中出場)よりも自分の成長を感じたところはあったし、逆にまだまだな部分もあった。今日はいろいろなことを感じられた」
そして、この試合のキックオフから1時間後に始まったJ2第3節・横浜FCvs草津戦でFW三浦知良が50歳になって初のゴールを挙げた。
カズと久保。実に年齢差は35歳。これからプロの世界で本格的に活躍していこうとする若き才能と、酸いも甘いも経験してきたキングカズ。正反対の立場ながら、世間からの注目をともに一身に集める。そして久保からはこんなコメントが語られた。
「50歳でゴールを決めるには、試合前から相当な準備を入念にしないといけないと思います。50歳という年齢よりも、50歳の体でプレーしていることが偉大な選手の証拠。何ゴールかテレビでも観たことがありますが、良いシュートばかりでした。50歳にして現役でい続けられるのはすごいことだと思います」
プロ初先発で初ゴールとはいかなかった。しかし自分の親同然の年齢差のある選手が、第一線の舞台で結果を出した。カズが与えた久保への刺激。次節以降の久保の活躍に、大いに期待である。
写真左:六川則夫、写真右:徳丸篤史
(FC東京担当 西川結城)
2017/03/12 18:54