天皇杯4回戦(柏戦・延長1●2)で悔しい負けを喫した翌日(16日)の山梨は青空が戻り、富士山がよく見えた。
10人の柏に……悔しいけれど10人の柏で丁度いいくらいの内容になってしまったが、延長120分を戦いPK戦突入目前にゴールを許して敗れた甲府。途中出場した下田北斗(延前開始~)、石原克哉(94分~)、堀米勇輝(102分~)の3人は、結果として決定的な仕事はできなかった。消耗している先発選手とのコンディションの違いが”やりたいプレー”と”やれるプレー”の狭間で迷わせたが、数的優位を積極的に活かそうとしなかったのはチーム全体の決断で、個人に責任を負わすような結果ではない。ただ、守備のオーガナイズを整え直し最下位から順位を上げていきJ1残留を果たした中で、”積極的な攻撃をやりたい”という渇望を前線の選手は持ち続けていたが、それを数的優位のチャンスに個人の才覚が集合した組織として満たすことはできなかった。答えは外にあるのか内にあるのか。渇望するだけでは手に入らないモノを手にするための個人の戦いとサッカーは続く。
柏戦翌日の練習会場は昭和町の押原公園。きれいに見えた富士山がなんか優しく見えた。
(甲府担当 マツオジュン)
2015/11/16 19:33