日本時間の30日(火)朝8:30より、コパ・アメリカ2015準決勝「チリvsペルー」が行われる。今回は、「澤さんペルー私信」の特別版として、「チリvsペルー直前 〜ペルー国内の熱量は?〜」をお送りします。現在ペルー1部リーグ デポルティーボ・ムニシパルでプレーしている澤昌克選手に聞くペルー代表、そしてペルー国内の盛り上がりは?
ーーグループリーグを2位通過して、準々決勝ではボリビアを3-1で破りました。ペルー代表は開催国のチリと準決勝で対戦します。
「『相手がボリビアだったから』と、この勝利を軽く思われるかもしれないけれど、グループリーグを勝ち上がっての準々決勝だし、相手はあまり関係ない。ペルーは一戦一戦、しっかりと修正しながら戦ってきて、チームとして良くなっていることは確か。コンビネーションも合ってきた。だから、準決勝のチリ戦も期待できるね! オレの恩師が監督だけど(笑)(※) ここはペルーが勝つ!」
※2006年、コロネル・ボログネシ(ペルー)でプレーしていたときの監督がホルヘ・サンパオリ。現在のチリ代表監督。
ーーそもそも、ペルーとチリってどんな関係ですか? ※追記
「ペルーvsチリは、日本vs中国みたいな感じかな。歴史、政治的な要素が関わってるから、普通の試合とはまた違った雰囲気になる。『両チームとも絶対に負けられない戦い』という表現が当てはまるだろうね。さっきも話したけれど、ペルーはは試合をこなしていくたびに成長、成熟してきた。そしてチリは、開催国で国民の重圧を受けながらも、初戦からとても高パフォーマンスでここまで戦ってきた。だからきっと、良い試合になるよ! ペルーはやはりFWゲレーロへの期待が高いし、MFクエヴァの躍進も見逃せない」
ーーペルー国内は盛り上がっているんですか?
「準々決勝はレストランで食べながらTVを見ていたんだけど、みんな画面に釘付けだった! 店員もね(笑)。実はね、大会が始まった当初、国内はあまり盛り上がっていなかったんだ。グループリーグが強豪ばかり(ブラジル、コロンビア、ベネズエラ)で、最下位になるんじゃないかって言われていたほどでね。初戦のブラジル戦では最後の最後でゴールを奪われて負けた(1-2)けど、そのときも『ほらね、やっぱり無理だよ』っていう空気が流れていたんだ。それでも、難しいグループを勝ち抜いていく姿や、成長していった姿を見て期待度が変わった!」
ーーいいですね!
「ウチの嫁さえ、試合のことが気になってるんだから! サッカーって、そのときのチームの勢い、成熟度って本当に大事。周りの反応がこうも変わるんだよね。一方で、コロンビアはあれだけの選手がそろっているのに、結構ロングボールや個人技に偏ったせいで分厚い攻撃が出来ていなかった。ファルカオの不調もあったしね」
ーーその点、ペルー代表は、海外組、国内組が力を合わせてまとまっていますし、ハードワークする姿も印象的です。
「そして、最後にゴールを決めてくれる人(ゲレーロ、ピサーロら)がいる! ただパスを回すだけと、ゴールを目指すためのパスをするのとでは全然違うからね。とにかく、次が正念場。Vamos PERUUUU!!!」
盛り上がっているペルーから、澤選手にその熱を届けていただきました。今日の練習後、直前に「準決勝の見どころ」を追加できるかも!? とにかく、ペルー対チリ、要注目です!
(BLOGOLA編集部)
2015/06/29 21:50