2013年まで柏レイソルで活躍した澤昌克選手は、現在ペルー1部リーグのデポルティーボ・ムニンシパルでプレーしています。このインタビューシリーズでは、地球のほぼ反対側でプレーする澤選手の“いま”を、澤選手ならではのエピソードも交えてお伝えしていきます。第4回目は、「昇格即優勝へ!1位のデポルティーボ・ムニンシパル、前期優勝なるか」。2011年の柏のような快挙、達成間近です!(写真提供:澤昌克)
スーパー珍プレーゴールでチームに貢献
ーー澤さんは左ウイングバックとして出場を重ねながら、再開初戦だった7月5日のウニベルシタリオ戦ではミラクルゴールも決めました。
※相手DFのクリアに対してサイドライン付近で足を出した澤さん。クリアが足に当たってうまい具合にゴールへノーバウンドで飛び、決勝ゴール。チームはその1点を守り切って勝利。
「あんなゴールはもう出ないでしょうね。ギャグみたいだもん(笑)。まあ、守備でプレッシャーを掛けた先にゴールというプレゼントがあるなら、この先もプレッシャーを掛け続けますよ。でも、CGで映像加工しているようなボールの飛び具合でしたね(笑)」
ーー素敵すぎて、笑い泣きしそうでした。
「南米の珍プレートップ10には入るでしょうね(笑)。スーパー珍プレーゴール。うん、オレ、持ってました」
80年目の優勝へ。”ムニ”の快進撃
ーーあと残り3節。「昇格即優勝」も見えてきています!
「前期の話だし、本当は年間優勝を狙っています。でも、まさかここまで来るとは思っていませんでした。ここのところ同じようなチームばかりが優勝していたペルーの1部リーグにおいて、30年くらい優勝していないムニ(デポルティーボ・ムニンシパル)が優勝争いに絡んでいることに、チーム関係者、選手、サポーターも喜んでいます。なんせ今年で80周年の記念の年ですから。すごいことですよね。下のリーグで戦っていたときには数十人しか見に来ていない試合もあったのに、いまではごった返すくらいスタジアムが満員です。なかなか優勝争いに関われるわけではない。個人的にも、チームの役に立てていることが一番うれしいです。ウチは最終節に試合がないからあと2試合。2試合目には優勝争いの直接対決もあるので、二つ勝てば、優勝まで持っていけるんじゃないかと思っています」
もう一花、咲かせます
ーーそう、古巣のリーベルプレートはコパ・スダメリカーナに続きリベルタドーレス杯も獲得しましたが、デポルティーボ・ムニンシパルも優勝間近、ということで。
「同じ白地に赤のたすき掛けのユニフォームですしね! でも前節、今季2敗目を喫してしまいました。3,000mあるクスコでのゲームはやっぱり辛い。昔住んでいたとはいえ、3,000mだと、オーバーラップしたあとに元のポジションまで帰ってこれないんですよ。上がっても、帰ってくる空気がない(笑)。ウイングバックとしての行って帰っての仕事は、平地でサッカーしているチームは厳しいです(デポルティーボ・ムニンシパルは標高0mの海沿い、リマに本拠を構えている)。前期で2敗したけれど、同じクスコでやっている試合。クスコとは相性が悪いかもしれない。でも、もう高地での試合はないですから。とにかくあと2試合、大一番に向けて頑張るよ! 個人的にも、もう一花、咲かせないとね!」
次節、9日の試合で澤選手は右ウイングバックで先発予定とのこと。「サワ」にちなんだわけではないそうですが、『30』番を着けた日本人プレーヤーがチームを快挙に導けるでしょうか。地球の裏側からの、吉報を待ちたいと思います。ちなみに10日発売のエル・ゴラッソ本紙では、澤選手の古巣であるリーベルプレート(11日にG大阪とのスルガ銀行チャンピオンシップを控えている)について、解説いただいています。お楽しみに!
(BLOGOLA編集部)
2015/08/08 07:01