前節の浦和戦は開始わずか2分で先制を許したが、直後にレナトのゴールで追いついた。その同点弾だが、右ウィングバックの森谷賢太郎がゴール前中央に入っていって放ったシュートのこぼれ球をレナトが押し込んだもの。
「右のウィングバックというくくりで一般的には言われているけど、あんなところで受けてシュートを打つなんてことはそうない」。中村憲剛も森谷のこのプレーを賞賛するが、本人曰く、その前の試合である柏戦での大敗から学んで生まれたものだと言う。
「自分が中に入っていっても、相手の橋本(和)選手はずっと外に張っていた。あれだと心理的に気になってしまうし、マークに付かなければいけないというのは頭によぎった。だから、逆に僕がウィングなのにあれだけ中に入っていったら、相手の心理的にもちょっと厳しいのかなと思ったので」
柏戦ではその橋本を中心とした左サイドに蹂躙され、4失点で敗戦。しかし、その失敗経験を自らの血と肉として落とし込み、チームを救った森谷を讃えたい。
(川崎F担当 竹中玲央奈)
2014/08/13 19:28