日本代表のDF長友佑都が、停滞気味の代表に“ギラギラ感”の必要性を説いた。
9月から始まったロシアW杯アジア最終予選。長友は9月の2試合は負傷でメンバー外となり、10月の2試合は1試合目のイラク戦は負傷で欠場。さらに試合翌日の練習中に脳しんとうを起こし、チームを離脱。豪州戦は不在となってしまった。
11日の親善試合・オマーン戦でプレーすることになれば、実に6月のキリンカップ(ボスニア・ヘルツェゴビナ戦)以来の出場となる。そう、女優の平愛梨さんとの交際が明らかになった“アモーレフィーバー”以来の登場となる。
「代表戦に出ていても出ていなくても、チームに貢献することは忘れずにやってきた。今回も大事な予選の試合(15日・サウジアラビア戦)があるけど、まずはその前のオマーン戦で良い結果を出さないといけない」
今季、所属先のインテルでは新たに就任したフランク・デ・ブール監督のもとではなかなか出番を与えられずにいたが、10月に代表を離脱しチームに戻って以降は、徐々に出場機会を増やしていた。そんな中、デ・ブール監督が解任され、新体制でチームはスタート。長友は直近のリーグ戦での出場はなかったが、11月3日のEL・サウザンプトン(イングランド)戦では先発出場を果たした。「インテルでも試合をこなしているので、コンディションは問題ない」と本人も語った。
少し代表戦から離れた時期が続いた長友。あらためて、冷静にチームを見つめて感じることがあったという。
「プレッシャーもあるけど、以前よりも躍動感や勢いが落ちているのかなと思う。どこか、怖いものなしの躍動感やメンタルも作っていかないといけない。若い選手も、もっともっとガツガツやってほしい。自分が中心になるという、“ギラギラ”したメンタルを持ってほしい。僕や(本田)圭佑や岡崎(慎司)は、自分が上に登り詰めたいという思いがあった」
当然、外野からの意見というわけではない。もう一度代表を上昇気流に乗せるためにも、自分の奮起が不可欠だと語る。
「ブラジルW杯後のここ1、2年で躍動感のなさを感じる。もちろん良い試合もあったけど、全体的なテンションが上がっていない。僕らも経験からくる落ち着きも必要だけど、もっともっと自分たちが“ギラギラ”したものを出さないといけない」
イタリアでは左右両SBとしてプレーする長友。相手との激しい1対1は日常茶飯事だ。「1対1に勝たないと話にならない。体の入れ方、間合い、こればかりは経験も大事なる」。
ひさびさの代表戦ピッチを踏む長友。自身の経験を生かしたプレーと、ギラつくように勢いづくメンタルで、左サイドを疾走する。
文:西川結城(エルゴラッソ日本代表担当)
(BLOGOLA編集部)
2016/11/09 20:15