欧州遠征(11日・セルビア代表戦、15日・ベラルーシ代表戦)に突入した日本代表は、現地時間の7日よりセルビア第二の都市・ノヴィサドの郊外でトレーニングを行っている。
7日の練習では、左足首の捻挫で遠藤保仁がホテルで休養となったが、それ以外の招集メンバー22人がグラウンドに姿を見せた。
初日にまず行ったのが、守備の確認だった。チームを二つに分けて、日本の基本布陣である[4-2-3-1]を敷いた側が、相手のセルビアを想定したもう一方の[4-4-2]に対して、守備の対応を確認していた。
アルベルト・ザッケローニ監督からは、選手の距離間やチーム全体のコンパクトさを保つよう指示が飛び、ボールの動きに合わせて全体が連動して相手にアプローチしていく意識を高めていた。また、チームのオプションである[3-4-3]を敷き、同様のメニューをこなす場面も見られた。
練習の最中では、各選手が盛んに声を掛け合い、動きの指示や確認に余念がない。最終ラインからは吉田麻也が前方の選手の位置取りを司り、また中盤では細貝萌や山口螢のボランチ勢の積極的なプレーが目立っていた。
翌9日の練習では、遠藤がグラウンドに姿を見せ、別メニューながら汗を流した。「まだ足に痛みはあるけど、動いてみないとわからない。明日(10日)からは多分練習に合流すると思う」と、本人も早期の復帰を希望している。
一方、8日は元気な姿を見せていた主将の長谷部誠が、疲労によりホテルでの静養となった。ただ、普通に生活・食事はしており、あくまで試合に向けたコンディション調整の一環とチーム広報は説明した。
この日の練習では、今度は攻撃の確認に着手。長谷部、遠藤の両ボランチがそろって練習できない状況の中、布陣を[4-1-3-1]や[3-3-3]などにして、それぞれのメニューをこなしていった。負荷のかかるトレーニングというよりは、ゆっくりとしたペースの中で、ボールの動かし方と選手の動き方を丁寧に繰り返し、コンセプトを確認する意味合いが強かった。
初日、2日目と終えて、トレーニングの中で特に存在感を発揮していたのが、細貝だった。前述のとおり、積極的なプレーはもちろんのこと、周囲へのコーチングなども的確。6月のコンフェデレーションズカップ以降は、やや代表でのプレーに期間が空いてしまったが、そんなことも忘れさせてしまうような適応ぶりであった。
本人は「普段から代表に入るためだけにサッカーをやっているわけではない。今回もチームでしっかりプレーしているからこそ、選ばれたと思っている」と語るが、同時に「レバークーゼンからヘルタ(・ベルリン)に移籍して、毎試合ボランチでプレーしている。もちろんコンディションもいいし、以前代表に選ばれたときよりも、ボランチでいいプレーができると思う」と、好調な現状に自信を示していた。
日本代表は9日、10日と当地で練習を行い、11日にセルビア代表と対戦する。
(現地取材・西川 結城)
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(BLOGOLA編集部)
2013/10/09 17:44