前節の札幌戦(1◯0)、右ひざ外側半月板断裂の手術で長期離脱していた高丘陽平が、控えGKとしてひさびさにメンバー入りを果たした。4月5日に手術し、長いリハビリを経て今月初旬に復帰したばかり。「4カ月練習できなくて、悔しい思いを抱えていた。ベンチ入りさせてもらえたことは素直にうれしい」と笑顔を見せた。
横浜FCには南雄太という絶対的なベテラン守護神がいるが、高丘が不在の間に、インフルエンザで欠場した南の代わりに出場したGK渋谷飛翔が結果を出し、14試合先発出場を続けた。けががなければその争いに加わっていたはずなだけに、悔しさもひとしおだったはず。「絶対にけがをする前より強くなって帰ってやろうと思っていたし、早く試合に絡んでいきたい」と、ベンチ入りしたことで試合への気持ちがさらに増したようだ。
チームには彼が不在の間に“第三の男”として岡山からGK似鳥康太が期限付き移籍で加入し、GKは4人体制になっている。田北雄気GKコーチいわく、高丘のベンチ入りは「GK陣に刺激を与えるため」という意図もあったという。8月末からは天皇杯も開幕する。「彼らがチャンスをつかめるかつかめないか、チャンスに対してアラートになれるかというところが大事。刺激し合いながらトップを目指してほしい」(田北コーチ)。チームの次代を担う若きGKたちの熱い戦いも、この夏、佳境を迎えている。
写真:芥川和久
(横浜FC担当 芥川和久)
2016/08/13 16:45