3日に行われるキリンカップ・ブルガリア戦で、日本代表のGK川島永嗣が久しぶりに先発出場することになった。この日の練習前に行われた会見で、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が「永嗣はおそらくプレーする可能性が高い」と明かした。
川島は昨年6月に行われたW杯アジア2次予選のシンガポール戦での先発を最後に代表から外れていた。その理由としては14-15シーズンを最後にスタンダール・リエージュ(ベルギー)を退団。その後移籍先が決まらず、結局無所属のまま15-16シーズンの開幕を迎えてしまっていたからだった。
しかし、今年1月にスコットランドのダンディー・ユナイテッドに移籍し、ようやくプレー機会を取り戻すと、3月に行われたW杯アジア2次予選で代表復帰。しただ、ハリルホジッチ監督はすぐに川島を起用することはなかった。
2度のW杯(10年、14年)で日本の守護神として活躍した川島。ひさびさの代表戦となるが、経験豊富なGKは冷静な姿勢を貫いている。
「自分が試合に出ることになれば、ひさびさのチャンス。やはり代表に懸けてきた思いもある。いまの自分は先発を勝ち取っていかないといけないポジション。一番大切なのは、試合で何ができるか。そういう部分でも、ゼロから始める気持ちで試合に臨みたい」
豊田スタジアムでのブルガリア戦は13年5月にも行われており、日本は0-2で敗れている。この試合でFKを決められた川島だったが、その過去について問われると「僕にとっては名古屋グランパス時代の良いイメージもある。名古屋で3年間プレーしてきたので、そのときの良い記憶を思い返したい」とかつてのホームスタジアムでの活躍を誓った。
練習中も、14年W杯をともに戦った西川周作や東口順昭らと積極的にコミュニケーションを取る川島。あくまで良きライバルを尊重しつつ、ポジション競争に挑んでいる。「消極的なのは自分ではない。自分らしいプレーでチームに貢献したい」。正GK奪還へ。1番を背負う守護神が、満を持して復帰する。
文:西川 結城(日本代表担当)
(BLOGOLA編集部)
2016/06/01 21:16