最大震度7を記録した、「熊本地震」。九州出身の選手を多く抱える神戸では、14日夜の発生直後から選手たちは家族、友人らへの安否確認に追われた。一夜明けた15日の練習後、震源地となった熊本県益城町に近い宇城市出身の田中英雄(写真)、熊本市出身の三原雅俊が取材陣の問いかけに応じ、悲しげな気配を漂わせながらも、真摯な態度で被災者への配慮や励ましの言葉を寄せた。
田中は地震発生直後、家族、友人らの安否を電話で確認した。「めっちゃ掛けたんですけどなかなかつながらなくて。でも、家族も同級生もみんな大丈夫でした」と安どの表情を浮かべた。ただ、「熊本の人は地震に慣れていないと思う。昨日は寝れなかったんじゃないか。あさっては天気が崩れるみたいだし」と悲痛な様子で話し、余震が続く中で被災者の生活を気遣った。
三原も電話がなかなかつながらなかったようだ。それでも、「ようやく確認がとれて、両方(三原と夫人)の家族にけがもなく無事でした」と安どした様子を話した。熊本に所属する高校の同期である岡本賢明ら知人にも連絡し、無事の報告を受けたという。16日には鳥栖で明治安田J1・1st第7節が予定どおり開催される。三原はスタジアムに詰めかけてくれる観客に対し、「僕らはサッカーで熱いプレーを見せたい」と、自らができる形でエールを送りたい心境を伝えている。
写真:安田健示
(神戸担当 小野慶太)
2016/04/16 06:57