第39節・岐阜戦(3○2)は長雨にたたられ、ピッチは全面水溜まり。田坂和昭監督が試合後に「わたしの選手時代も含め、ここまでボールが動かないのは初めて」と振り返ったグラウンドで、転がりも滑りもしないボールをめぐり、激しい戦いが繰り広げられた。
大分はこの試合に向け準備してきた戦術を捨て、ロングボールを駆使する戦法に急遽変更。ホームスタジアムが屋根付きの大分にとって雨は不利かと思われたが、球際で技術と判断力を発揮しつつ、組織的なアプローチを繰り返して見事勝利をおさめた。
ナザリトとの空中戦に鼻差で勝ち続けた高木和道は「重馬場すぎて疲れました」とぐったり。青森山田高時代には雪中紅白戦で足腰を鍛えた松本怜も「雪のほうがまだやりやすいくらい」と苦笑した。
前日の移動は飛行機の遅延と交通渋滞に巻き込まれ、予定を大幅に上回る片道7時間を要した。そんなアクシデントもともに乗り越え、チームはJ1昇格に向け結束を強めている。
(大分担当 ひぐらしひなつ)
2014/11/05 17:29