前節の新潟戦は、残留争いのシビアな90分となった中、C大阪が1-0で勝利を収めました。
第3次レヴィー・クルピ政権の船出(ふなで)を勝利で飾り、ひとまず安堵(あんど)といったところでしょうか。
この試合がC大阪復帰後2試合目の先発出場となった山下達也選手は、「セレッソに戻ってきて、やっと結果を残すことができた。新潟戦のようなプレーを見せていけばまたチャンスももらえると思う。継続することが大事」と試合を振り返っていました。
「もう6年くらい一緒にやっているので、お互いのいいところも悪いところも分かっている。山ちゃんは前に出るプレーに特長があって、人に強い部分と高さがあるので、自分はカバーリングで助けられるよう意識してプレーしました」とは、センターバックでコンビを組んだ藤本康太選手。
また、直近2試合について藤本選手は、中盤の安定感にも触れ、「ファビオ(シンプリシオ)が気を利かせて、いろいろところをうまく見てくれている。サッカーをよく知っているな、という感じ。さすがセリエAでやっていた選手だと思います。球際に強く行くところは行くし、つなぐところはつなぐ。ラストパスも出せる。後から見ていても、いい選手だなと思うし、貴(扇原貴宏選手)と螢(山口螢選手)も含めて中盤に預けやすくなりました」と話していました。
ゲームにメリハリを付け、ポゼッションするところはしっかりポゼッションする重要性を話し続けていた藤本選手だけに、現在の中盤には手応えを感じている様子でした。
藤本キャプテンの絶賛を受けたシンプリシオ選手ですが、監督交代がチームにもたらした影響について尋ねると、「レヴィー(クルピ新監督)の豊富な経験がチームに反映されている部分は間違いなくある。ただし、彼が来て突然良くなったというのではなく、セルジオ(ソアレス前監督)の下でも、五輪組が戻って来て、いいサッカーはでき始めていた。言うなれば今は、良くなりつつあったベースに、レヴィーの味が加わっている状態」と分析。
また、クルピ監督に対しては、「自分がブラジルにいた時から知っているし、ブラジルでも非常に有名な監督。まさか日本で一緒に仕事ができるとは思っていなかったし、彼のもとでプレーすることは自分にとってもうれしいサプライズ。彼は経験があるので、その一言、一言が若い選手にとってはためになる。若い選手がさらに成長するため、そしてチームとしてシーズン終盤を戦い抜くため、彼がチームに来たことはプラスになるだろう」ということでした。
両者の経歴を見ると、シンプリシオ選手がデビューした2000年にサンパウロで重なっているのですが、シンプリシオ選手のプロ1年目の監督がレヴィーだった、ということなのでしょうか。今回は聞きそびれたので、今後、追跡取材をしたいと思います。
(C大阪担当 小田尚史)
2012/09/06 20:34