今日は田坂和昭監督の41歳の誕生日。練習終了直後、井上裕大選手の「誕生日おめでとうございまーす!」という時の声を合図に、菅原大介ヘッドコーチが田坂監督を引きずり倒し、みんなで一斉に水と小麦粉で攻撃を仕掛けました。この不意打ちの手荒い祝福には田坂監督もあらがえず、「目が痛いよー」と悲鳴をあげながらうれしそう。「誕生日なんて全然忘れてたから、一瞬、裕大が暑さで気が狂って奇声を発したのかと思った」と笑っていました。抜かりのない菅原ヘッドコーチは「監督が『裕大は明日から練習来なくていい』って言ってるぞー」と井上選手いじりも忘れません。いつもは厳しい田坂監督ですが、選手たちからいかに慕われているかがわかるワンシーン。それでも小麦粉攻撃を仕掛けてきた選手たちについて、「ビビってイマイチ寄せ切れてないヤツもいた!(笑)」とチェックを怠らないあたり、さすが指揮官の観察眼でした。
さて、徳島戦を前にして、チームは新戦力の林丈統選手を迎えました。林選手と言えば、千葉在籍時代にも得点されているばかりか、京都でプレーしていた2009年10月24日には、忘れもしない西京極で、前半21分に同点弾を決められJ2降格させられた“天敵”ともいうべき存在です。本人も「大分の人たちには申し訳ないけど、個人的に相性のいいイメージでした」とニヤリ。しかしこのたび田坂監督直々のラブコールに応えるかたちで加入し、「大分のために得点に結びつくプレーをしたい」と約束してくれました。田坂監督も「アイツはサッカーを知っている。ボールの受け方も、若手の手本となるだろう」と期待の表情です。「このチームは、チームをよくするための言い合いが少ないような気がする。もっとコミュニケーションを取ってイメージを共有することで連係を深めたい」と語る林選手。チームに刺激をもたらす即戦力として、徳島戦で初登場しそうです。
そして、もうひとりの“新戦力”がキム・チャンフン選手。選手の新たな魅力を引き出すのを得意とする田坂監督の手により、本職のDFからFWへと絶賛コンバート中です。「今はとにかく新鮮で楽しい」と言うチャンフン選手ですが、実は高校・大学時代にもFWの経験があるのだそう。ゲームの展開によって前線にあがり、ポストプレーを得意としていたようです。今回コンバートされるにあたり、「自分も守備時のポジショニングが分からず、無駄に動いて消耗したことがあるよ」と語るチェ・ジョンハン選手にアドバイスを求めたそうですが、それに対するジョンハン選手の答えは「そうだねー、慣れが大事だねー。まあ、経験を積むことだね!」というもの。ええと、それ、参考になってるんでしょうか(笑)。空中戦にも強くセットプレーでの得点も望めるチャンフン選手のプロ初ゴールが待ち遠しいですね。
(大分担当 ひぐらしひなつ)
2012/08/03 23:32