7月31日、中山雄希がJ3鹿児島への期限付き移籍を決断したことがクラブから発表された。その直後に“先輩”野村直輝はSNSを通じてエールを送った。これには中山本人に限らず、サポーターやファンも心を打たれたのではないだろうか。
野村は今季の中山を2015年の自分と重ね合わせながら見ていた。「僕も紅白戦に出られなかったりで蚊帳の外だった。だから雄希には『自分を見ているようだから』というのはずっと言っていた」。ときに食事へ誘い、親身になって多くのアドバイスを送った。だからこそ、出番が少なくとも中山は練習で気持ちのこもったプレーで貪欲にアピールし、第18節・大宮戦でも可能性を感じさせるパフォーマンスを披露できたのだろう。
そんな野村のバックグラウンドには、出場機会が少なかった若手時代に出会ってきた人たちがいる。「僕はチビさん(飯尾一慶)とか(渡辺)匠さんとかに助けてもらった。だから次は自分がその役目というか、そうしないとなと思っていた」。先輩たちに教わったことはサッカー選手としてだけでなく人間性も成長させてくれた。
そして中山もいずれ人間として大きくなり、また誰かに伝えていく立場になっていくのだろう。まずは新天地・鹿児島で勝利に貢献し、大暴れすることに期待したい。「移籍して良かったと思えるように頑張ってほしい」(野村)。
(横浜FC担当 高澤真輝)
2018/08/10 16:19