東アジア杯に参加する日本代表は19日夕方、韓国・ソウル近郊の坡州(パジュ)で、現地入り後初の練習を行った。体調不良のため出国を遅らせていた鹿島のMF柴崎岳は、結局今大会への参加を取りやめ、代替招集としてFC東京のDF徳永悠平がこの日からチームに合流した。
チームは18時から練習を開始し、この日は全トレーニングを報道陣に公開した。そこでは、早速ザッケローニ監督自らチームの基本コンセプトを選手たちに植え付けていく作業が始まった。
特に力を注いだのが、守備面。相手ボールの場面を想定し、各選手の体の向きやプレスのかけ方、ラインの高さ調整といった細かいところにまで指示が飛んでいた。
また、基本布陣の[4-2-3-1]を組んだ練習も実施。そこで注目を集めたのが、やはり柿谷曜一朗(C大阪)だった。
最初に布陣を組んで行ったボール回しでは、1トップとトップ下の両方に入ったが、細かい戦術練習が始まると、その後は終始1トップの位置でプレーした。
「もちろんどちらも自分はプレーできるので、問題はない」と話した柿谷だったが、現在リーグではFWとして大車輪の活躍を果たしているだけに、代表でも彼のゴールシーンに大きな期待が集まっている。
そして、練習後には本人も本音をのぞかせた。
「もし1トップでプレーすることができれば、いまJで自分がやっているプレーそのままの流れでできる。何より、前線にいいパスを出してくれる選手がたくさんいる。自分も生きると思う」
この言葉からも、今回柿谷がアピールしたい自身の能力こそ、得点力であることが分かる。全体練習終了後のシュート練習でも、鋭い弾道や弧を描くような軌道など、多種多彩なシュートを放っていた。豊田、大迫と1トップ候補のライバルがひしめくなか、東アジア杯に臨むザックジャパンのストライカー1番手として、柿谷が堂々と名乗りを上げた。(現地取材記者・西川 結城)
※紅白戦ではなく、それぞれ片方ずつ布陣を組んでのトレーニング。GKはなし
[4-2-3-1] | ||||||
豊田 | ||||||
原口 | 高萩 | 工藤 | ||||
青山 | 山口 | |||||
槙野 | 森重 | 栗原 | 駒野 |
[4-2-3-1] | ||||||
柿谷 | ||||||
(大迫) | ||||||
山田 | 大迫 | 齋藤 | ||||
(齋藤) | (柿谷) | (山田) | ||||
扇原 | 高橋 | |||||
徳永 | 千葉 | 鈴木 | 森脇 |
※その後、細かい守備戦術を詰めるトレーニングでは、豊田に代わり柿谷がAグループの1トップに終始入った。
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(BLOGOLA編集部)
2013/07/19 22:14