21日(日)にアウェイ・岡山戦を控える横浜FC。昨季、岡山から横浜FCに移籍してきた田所諒にとっては、7シーズンを過ごしたシティライトスタジアム(Cスタ)へ2度目の帰還となる。
「あのスタジアムに戻るというのは、僕にとって特別なこと。去年の7月、敵としてCスタに帰って、でもサポーターの皆さんがすごく温かく迎えてくれて、感動しました。その試合で勝てたというのが、自分のサッカー人生の中で忘れられない出来事として残っていくと思います」
今回は首位チームの一員としての凱旋だが、「順位は関係ない。特別な思いは胸にしまって、冷静に、自分の役割をやり切ることに集中したい」という田所。そんな彼が何より楽しみにしているのが、加地亮とのピッチ上での再会だ。
2015年に岡山に移籍してきた加地とは、ともに過ごした時間は1年足らずではあったが、田所にとって偉大なサイドプレーヤーの先輩であり、「すごくお世話になった」師匠ともいえる存在。昨年も岡山戦の前には「加地さんと勝負できるのが楽しみ」といつも話していたが、ホームもアウェイも中3日の3連戦の真ん中の試合で、ベテランの加地は温存されベンチにも入らなかった。しかし今回は、3連戦の最後の試合。加地は前節、ベンチ入りはしたものの出場しなかったため、すれ違い続けた二人の対戦が3度目の正直でようやく実現する気配が濃厚だ。
ただ、いまの田所のポジションは3バックの左のため、同じアウトサイドのポジションで「ガンガン走り合う」機会は少ないだろう。それでも「どこで出るにしても、しっかり自分の役割をまっとうできるように集中する」。その姿を偉大な師匠に見せて勝利に貢献することが、何よりの恩返しになるに違いない。
(横浜FC担当 芥川和久)
2017/05/20 11:12