3日に行われるキリンカップ・ブルガリア戦に向けて、ハリルジャパンが愛知県豊田市内で合宿を始めている。
先日までU-23日本代表の一員としてトゥーロン国際大会に参戦していた川崎FのMF大島僚太。今回、磐田のMF小林祐希とともに日本代表に初選出されたテクニシャンは、合宿初日からチームに合流した。
「手倉森誠監督からは、『U-23代表よりもみんなプレーの質が高いから、頑張ってこい』と言われた」とエールを贈られた大島。ランニングの最中にはトゥーロン国際大会には出場していなかったU-23日本代表の主将・遠藤航とも、チームの状況やオーバーエイジ枠について話したという。
普段、川崎Fでは背番号10を着け、ボランチの位置から攻撃を司る。日本代表には同じボランチに同郷・静岡の先輩、長谷部誠がいる。
「長谷部さんとは同じ出身地で、同じポジション。いろいろなことを吸収したい。長谷部さんはチームをまとめる力があるし、(遠藤)航にはボールを奪う力もある。選手全員から自分は学ぶことが多い。自分も守備の向上は日本代表で求められていることでもある」。
テクニックに目が行きがちなプレースタイルだが、代表発表会見でもヴァイッド・ハリルホジッチ監督が言及したように、最近は守備でも好プレーを見せている。
「球際の争いの向上も大事だけど、バチンッと相手と当たるところと当たらないところ、その両方を考えながらプレーしたい。体も大きくすれば良いという問題ではない」と、あくまで自分らしさを保持しながらハリル流の“デュエル(激しい競り合い)”を吸収していく。
代表発表会見ではハリルホジッチ監督に、その物静かな印象を「大島は挨拶もしに来ない」と冗談交じりのフレーズで指摘されたが、本人は「スタジアムで会ったことがないので」と真面目な回答。しかし、「2列目で(出場したとして)も自分の特長は生かせる」と、静かな口調の中に、確かな自信もしたためる。若手屈指のプレーメーカーが、日本代表に新風を吹き込む。(西川結城)
(BLOGOLA編集部)
2016/05/30 21:02