26日、神戸はJ1・1st第9節・柏戦へ向けたトレーニングを開始。前日25日のオフを利用して、大地震に見舞われた出身地の熊本に一時帰郷していた田中英雄、三原雅俊も元気な姿を見せた。
強行軍だった。田中は24日夜遅くに熊本入りし、家族や親せき、友人らに再会。レンタカーで一夜を過ごし、その際には震度4の地震も体験。被災者の置かれた環境を肌で知った。
三原は24日のJ1第8節・大宮戦にフル出場。翌早朝に現地入りし、見慣れた街並みが変容したことに言葉をなくした。午前中は地元の幼稚園児らとサッカーを楽しみ、午後は2人とも熊本や浦和の選手らとサッカー教室で子供たちと交流している。
田中は、「子供たちが元気にボールを追って、それを見た大人が元気をもらう好循環になれば」と話す。避難所も訪問し、熊本出身で、いまは神戸でサッカーをしている自身を紹介。「復興した神戸のパワーを伝えたかった」と思いを語った。
三原は悩ましそうに話す。「ロアッソの試合は決まりましたけど選手の中には生活がどうなるかわからないという人もいる。同じ(サッカー)仲間として心配ですね」。サッカーを楽しむ子供たちの姿を率直に喜んだが、被災者の生活面に対する心配の気持ちも抱えたようだ。
つかの間の帰郷となったが、多くの交流を果たした二人。サッカー選手としてできることと向き合いながら、これからも被災地へのエールを発信していく。
(神戸担当 小野慶太)
2016/04/26 21:09