
10日、練習を終えて引き上げてきたキム・ジンヒョンに、復帰戦となった前節の明治安田J2第40節・金沢戦について、話を聞いた。
「言うことは一つしかない。待っていてくれたサポーターにあんな結果しか残せなかったのが申し訳ない」と切り出したキム・ジンヒョン。
1失点目となった秋葉勝のミドルシュートについては、「ブレても、ブレてなくても、自分のミス。あの1点でチームの流れも悪くなった。チームが勝つためにはああいうミスをしてはいけなかった」とキッパリ非を認め、「気持ちは入っていたけど、動き的にはまだまだだった。次はまた変わると思うけど、(金沢戦は)試合感覚がまだ少し掴めていなかった」と続け、悔しさをにじませた。
練習後はパウロ・アウトゥオリ監督と話をする場面もあった。「監督からは、『戻ってきたばかりだし、(ミスがあっても)下を向いてやることはない。3試合で試合感覚を戻してプレーオフに入って欲しい』という話もしてもらったけど、僕の考えとしては、自分が試合感覚をつかむためにチームの3試合を使ってしまうことは、自分の中では許せないこと。『次また自分がミスをして、チームが悪くなるようなことがあれば、外してくれてもいい。この7年間、セレッソのゴールを守ってきたけど、そういうことは関係なく外してくれてもいい』という気持ちは伝えた。それだけの覚悟を持って、1試合1試合に臨んでいる。いまはプレーオフのことは考えていない。自分が戻ってくるまで、丹ちゃん(丹野研太)もいいパフォーマンスをしていた。丹ちゃんが今まで守ってくれた気持ちも考えながらやらないといけない」と言葉があふれた。
誠実な人柄が現れる言葉の数々に、「みんなジンヒョンのことは信頼していると思う」と伝えると、「その思いに応えられるよう、気持ちだけではなく、プレーで見せないといけない」と目頭を押さえたキム・ジンヒョン。完全復活へ。一歩一歩、前へ進む。
(C大阪担当 小田尚史)
2015/11/10 16:51