17日の全体練習の後、一部の選手は自主的にシュート練習を行った。その中で、声で、プレーで、さり気なく練習をけん引していたのは前野貴徳だ。
ハーフウェーライン後方からボール出しをしてくれる茶野隆行コーチに、少し速いロングパスをリクエスト。左足の丁寧なトラップからクロスを上げると、そこに飛び込むのは平松宗や小林裕紀。ゴールには川浪吾郎が待ち構えている。傍らで見守る柳下正明監督が平松にヘディングのアドバイスを送っているのを見れば、ヘディングに適したクロスを上げるなど気を利かせ、全員にとって実のある練習になっているようだった。
試合出場は明治安田J1・1st第16節・湘南戦(3〇1)から遠ざかっている。「歯がゆいけれど、まずはチームの勝利が第一。自分も常に準備はしている」と、今できることに取り組む。
「声を出すのは嫌いじゃない」という前野だが、練習後も「茶野さん、ありがとうございました! 吾郎、ありがとう!」と、さわやかに伝えていた。
(新潟担当 野本桂子)
2015/08/18 07:00