お疲れさまです。
現在、個人的にですが、宮崎、鹿児島のキャンプ巡りを敢行中です。練習試合を中心に知り合いの選手やコーチングスタッフなどにあいさつ回りをさせてもらっています。いろいろなチームを一気に見られるのはキャンプの時期ならでは。いろいろな発見を楽しませてもらっています。
さて、10日には横浜FCvs栃木SCの練習試合を見てきました。横浜FC側の希望により、メンバーの公表は差し控えさせてもらいますが、ここでは両チームのコメントを紹介したいと思います。
■横浜FC 山口素弘監督
――不安定なジャッジの中でも選手たちはうまくメンタル面をセルフコントロールできていたと思いますが?
「リーグ戦の中でも(判定の問題というのは)起こり得ること。それは今回に限って言っていることじゃないし、プレーしなかったら意味がないので。プレーする時間を長くしたいから」
――宮崎産業経営大との練習試合(7日)に比べるとだいぶ横の幅を持って攻めることができたと思いますが?
「その練習試合の後、そういう意識でトレーニングしていたのでそれが良い部分で出たのかな」
――新しい選手たちの特長もうまく組み込めているように感じましたが?
「このチームが去年、ベースとしてやったことを理解してくれている。ただ、早く溶け込もうとすると、そればっかりになりがちだけど、それぞれの良さも出してほしいからね。新しく入ってきた選手たちにはミスを恐れずにやってほしいと言っていますから」
――1次キャンプから走り込んできた疲れもある中で今日もだいぶ走れていたと思いますが?
「宮古島の時からやってきていたので疲れもあるとは思っていたけど、今日もプレスに行って外されてもいいから行こうと。Jクラブ相手ということもあって気持ちの張りもあったのかな。明日がオフっていうのもあったと思うけどね(笑)」
――メンバーという部分では頭の中では固まってきているのでしょうか?
「固めるっていうよりはまだ何が起こるかわからないので。気をつけたいのはケガ。ちょっと今は打撲するような練習をやっているから、もしかしたら一昨日の練習の方がバチバチとやっていたかもしれない。筋肉系のケガとかは怖いし、せっかくここまで作り上げてこられているから。ケガも怖いけど激しくやらないと意味がないからそこは自分が見極めながらやっていきたいと思います」
■横浜FC MF 7 内田智也
「(アシストの場面は)良い形でボールがつながっていたし、横の広がりという点でも良かった。去年と比べて縦の意識を持ってやっているので、うまくスピードアップできているかなと思います。宮崎産業経営大との練習試合の時はあまり良くなかったけど今日はスムーズに動けたと思います。監督が言っていることは去年とあまり変わらない。自分も去年はケガで離脱が長かったけど、監督とは現役の時に一緒にやっているから、どういうサッカーなのかっていうのはイメージしやすい。練習が本当にきついから試合の方が走れるのかもね(笑)明日がオフだから走れたっていうのもあるけど。監督が練習から、こだわってやってくれているのでチームにそういったものが浸透しているのかなと思います」
■栃木 松田浩監督
――練習試合を振り返って
「2本目、3本目に関しては大体、予想していた通りのゲームだったかなと思います。1本目に関しては自滅ですよね。審判のジャッジが不安定だったのはわかるけど審判とサッカーをしているようではダメ。こういったことはリーグ戦でも起こり得ることだし、今日はレッスンで済んで良かった。クリスティアーノの退場も本当は退場なんかじゃないと思うけどそれを引き出してしまったのも自分たちかもしれない。審判に対して異議を唱えてばかりでそういう雰囲気を作ってしまった。内容ではピンチもあったけどチャンスも作れていたし、この時期はどこのチームを見てもそんなに決定力はない。この時期はキャンプの疲労もあるからDFの方が有利かもしれない。あとは審判に対してのイライラで精度が下がってしまった面もあったかもしれない」
――去年との違いという部分では個の力強さが増したように感じますが
「それはあると思います。例えば、これまでの練習試合で取った試合でもクリスティアーノの一発で勝ったという試合も出てきている。やっぱり、ゴールするには個の力というのは必要ですからね。パワーという部分では去年以上のものを感じます。クリスティアーノはうまいし、守備のところでも賢い。相手のサイドチェンジに対しても今日はサイドバックの守備は良くなかった。でも、クリスティアーノはそこで読みを利かせてうまくやっていた。簡単にはやらせないぞっていうメンタリティ、賢さみたいなものを持っている。ヨーロッパでプレーしてきた経験もある。1本目でも彼だけが質を見せていた。審判にイライラせずに自分がファウルを受けてもすぐに切り替えて次のプレーに移っていた」
■栃木 MF 7 パウリーニョ
「最初は良い形でスタートできたし、パスも回っていた。ただ、もう少し保持することが必要だった。そこから相手ペースになってしまった。ああいうところは試合中にピッチの中で修正できないといけない。2本目はだいぶ良くなったと思いますし、大きなチャンスもあった。キャンプの最後、練習試合も多かったので体力的にきつい部分もあった。ただ、キャンプを通じてフィジカルもすごく上がったし、まだ3週間あるので開幕に向けてしっかり準備したいし、課題を修正していきたい。自分はこのチームに対して自信があるし、今年のチームは去年と違ってパワーがある。クリスティアーノはボールを持って2人、3人相手でも打開できるし、近藤も前線に力をもたらしてくれる。サビアだって前に行ける。そのおかげで自分も中盤で力強さを持つことができる。パワーがある選手の存在というのはチームにとって大きな助けになると思うし、そういう選手がうちに入ると思います」
コメントは以上になります。コメントの中にあるように練習試合、特にキャンプ時期には審判の質の問題というのはあるのかなと思います。この試合でも立ち上がりから笛が数多く吹かれ、少々、荒れた展開になってしまいました。個人的な見解ではありますが、クリスティアーノの退場も厳しかったように思います。ただ、クリスティアーノは局面では力強さと巧みさの両方を見せていて面白い存在だなと思いました。今季J2の外国籍選手の中では注目株になるかもしれません。
そして、この日は日曜日ということもあって会場には数多くのお客さんたちが。もちろん、お目当てはカズ(三浦知良)選手。クールダウンの際にはスタンドで観戦するファンに手を振ると大きな歓声をもらっていました。帰る際には多くのファンからサイン攻めに。カズ選手を間近に見る子どもたちの目がらんらんと輝いていたのが印象的でした。あらためて、その存在感のすごさを認識させられました。
それでは。
(横浜FC担当 杉山文宣)
2013/02/12 22:51