27日に甲府と対戦する広島は、今季からFWに再転向した盛田剛平の古巣。盛田も「ピッチ上でやっている姿をお見せしたい」と意気込んでいる。
城福浩監督は「すべてを求めないことがキーワード」と、序盤戦に彼の持ち味を引き出した手法を言葉にする。盛田の強みは「あの体でボールを収め、相手の逆を取る」という部分のクオリティー。城福監督は彼の強みを引き出すため、「お前は点を取らなくて良い」という声さえかけたのだという。何を要求し、何をあきらめるか――。それがポイントだった。
しかし盛田は中断明けの第15節・G大阪戦(0●2)で先発しつつ、ハーフタイムに交代。前節・C大阪戦(0△0)は出場機会を得られなかった。城福監督は「『ここに徹しているんだな』というのが分かったときに、相手がそこだけをつぶしに来た」と指摘する。G大阪や、天皇杯で対戦した明治大は、ポストプレーに入る盛田に対して、ファウルギリギリの強い当たりで対応していた。そんな状況を城福監督は「もう一つの壁が来た」と表現する。
サッカーは駆け引きのスポーツ。相手が狙いを絞ってきたら、その裏をかけばいい。城福監督も「彼やボールの出し手、チームメートが、どう逆手に取れるか」と、盛田の新たな生かし方を口にしていた。
(甲府担当 大島和人)
2014/07/24 19:42