ギラヴァンツには個性的な選手がそろうが、中でも風間宏希は、独特な雰囲気を醸し出すという点で際立っているように思える。プレーはもちろん、普段の立ち振る舞いも、そして何より思考そのものが独特なのである。例えば、今週末の天皇杯2回戦・東京V戦についてのやりとりはこんなふうだった。
記者「ここリーグ戦2試合でチームはゴールが奪えていません(湘南戦0●2、愛媛戦0●3)」
風間「ゴール前で、丁寧に、そして判断を早くすればチャンスは生まれると思います」
記者「丁寧、と、スピーディーは相反することのように思えますが…」
風間「丁寧にパスを出す、丁寧にボールを止める。そうすることで次のプレーに移りやすくなる。つまり、トータルとしてみればスピードが上がる、と僕は考えます」
記者「なるほどー! 急がば回れ、ということですかね?」
風間「ええ、そうですね……、あのぉ、すいません。おしっこにいっていいですか。漏れそうです」
去り方までもが人とは違う……。
(北九州担当 島田徹)
2014/07/10 22:06