失意の最下位決定から5日が経った16日の小野路グラウンド。練習場には日常の練習風景が戻っていました。来季、FC町田ゼルビアはJFLから再出発となりますが、2012シーズンはまだ終わっていません。町田は天皇杯全日本選手権に勝ち残っており、来月12月15日(土)には4回戦でJ1・ガンバ大阪と対戦します。練習を再開したチームは紅白戦やシュート練習などに取り組み、今後も週末に練習試合を交えながら、G大阪戦に向けての準備を進めていく予定です。
12日には来季のJFL降格も決定し、選手たちの気持ちの整理はできたのか。今回のブロゴラでは3選手のショートインタビューを掲載。彼らは慎重に言葉を選びながら、自身の心境を語ってくれました。
【SHORT INTERVIEWS】
■MF 6 太田 康介選手
「このような結果を招いたことは自分たちの力だし、気持ちの整理はついていると思うけど、後悔することはたくさんある。1年間だったけど、Jリーグがこういう舞台だということも分かったし、厳しい舞台でやってきた結果が最下位だった。自分たちの力が足りなかったと気持ちの整理ができている。(足りなかったものは)細かくはいろいろあると思うけど、すべてが足りなかった。(今週1週間の過ごし方について)いまは難しいモチベーションだけど、自分自身の中ではパーソナリティーというか、人間力が問われる時期だと思っている。ダラけるのは簡単。ここでしっかりやることがプロとしてやるべきことだと思う。気持ちを切り替えて自分の中ではしっかりやっているつもりではいる。
(残りのシーズンでできることについて)個人の能力として伸びる部分もあると思うし、こういう日々を無駄にはしたくない。トレーニングをやるからには吸収できることはいっぱいある。日々ポジティブに過ごしていければ。プレー一つひとつの精度や、残留争いで消極的になっているプレーをポジティブなプレーに切り替えていければなと思う。周りの選手にはプレーで見せることが周囲の選手たちへ語りかけることになるし、上の人間がダラけたプレーをしてしまったら情けない。まさに人間力が問われる。僕はシーズン中と変わらずやっていきたい。天皇杯まではまだ時間があるので、これから練習試合が入って来ると思う。トレーニングマッチなどで自分の感覚と精神状態を上げていければなと思う」
■DF 5 田代 真一選手
「長崎のJリーグ入会審査が通ったとか、長崎がJFLで1位になったということよりも、ウチが最下位になったという事実があるわけだから、結果を受け入れる覚悟をしていたし、むしろ受け入れないといけない。1年間の結果がすべて。これから選手個人が1年の自己評価を各々でやっていかないといけないと思う。先に天皇杯があると言ってもまだ時間があるので実感がないけど、それをポジティブに考えればこの期間でチームを立て直せるし、それはできないことじゃない。その努力をみんな一人ひとりができればいい。
(個人としての今季について)途中けがはあったけど、昨季とは違ってJリーグで1年間コンスタントに試合に出て、攻め込まれる時間が多かった。シーズンの結果は最下位だから良くはないけど、このチーム状況の中で自分がどれだけできるかは良くも悪くも試せたと思う。自分も含めて個の力、1対1はまだまだ。最下位という結果は1対1の勝負がほかのチームよりも劣っていたということだと思う」
■DF 18 三鬼 海選手
「年間を通して結構試合に出ていたので、結果に対しての責任はある。そこは受け止めてもっと成長したいなと思った。(今週1週間の過ごし方について)自分のレベルアップのために、アルディレス監督からは個別にボールを持ったときのいろいろなチャレンジをしようと言われた。ボールを持ったときにパスが第一の選択肢になってしまうけど、そこでボールを運んでドリブルをするとか、一人をかわすとかできればもっとチャンスになる。でも今日の紅白戦では全然できていなかった…。いまは天皇杯という目標しかない。良い相手とも対戦できるので、良いコンディションで戦いたい。加地(亮)選手は日本を代表するSBで、良い目標の選手と対戦できることはうれしい。加地選手は代表のイメージもあるけど、ガンバのイメージのほうが強い。特にクロスがうまいというイメージがある。
(今季を振り返って)開幕前であれば『とりあえず試合に出たい』から始まって、少しずつ試合に出るようになってからは『先発で出たい』、その後は『先発に定着したい』というふうに個人的な目標が変わっていった。小さな目標は達成できたけど、チームの残留という大きな目標は達成できずに終わってしまい残念。ただ個人的な目標としてはいいところまで行けたのかなと。ちょうどリオ(・デ・ジャネイロ)五輪世代なので、もっと成長して五輪を目標に置いてやっていきたい」
チームは週末の18日に小平グランドでFC東京と練習試合を実施。FC東京戦はリーグ戦終了後初の対外試合となります。天皇杯までまだ1カ月近くありますが、日本最古のトーナメントに臨む町田は1日も無駄にすることはできません。
(町田担当 郡司聡)
2012/11/16 20:15