「“福岡ダービー”は内容よりも結果」と口にしていた城後寿にとって、前節、北九州との“福岡ダービー”での敗戦は、屈辱的なモノだったようだ。
「ホームで北九州のサポーターが喜ぶ姿を、ウチのサポーターに見せてしまったのは申し訳ないし、そういうところを見せてはいけない。次はウチのサポーターと喜び合えるようにしたい」とサポーターを第一に考えるチームの顔らしく、慙愧の念を隠さなかった。
また、試合後にも印象に残る出来事が城後にはあった。「サポーターにあいさつに行ったときに『形が見えない』というふうに言われた」とのことで、福岡の10番はふがいない試合が続くチームの責任を一身に背負っている。
チームのバランスを支えるため、攻め上がりを控え、スペースを埋めるために奔走する――。その代償として「城後さんは毎試合、足をつっている」とチームメートが話すように、彼はまさに身を粉にして戦っている。
今季、3戦3敗を喫している九州ダービーにおいて、これ以上の敗戦は許されない。「大分戦で北九州戦の負けを取り返したい」と、城後は悲壮感にも似た決意で必勝を誓っていた。
(福岡担当 杉山文宣)
2014/05/02 20:27