週末のFC東京戦は、C大阪にとって、勝てば勝点でFC東京を上回る大切な一戦です。
EG本紙のPVでは、試合に向けたチームの様子に加えて、ケンペス選手に代わって1トップでの先発が予想される杉本健勇選手に焦点を当てた原稿を書きました。
その中で、PVからこぼれた今週の話題を2つほど、ブロゴラで紹介したいと思います。まずは、16日に行われた国際親善試合・日本代表対ブラジル代表戦に関する話題です。
「ブラジルが酷い試合をしてゴメンナサイ(笑)」
試合翌日のクルピ監督の囲み取材は、監督のこのコメントから始まりました。日本サイドとしては悔しいですが、0-4という結果は受け止めなければいけません。その後、監督と記者団で試合についての話が進みました。
─ネイマールの折り返しをラミレスが決めたゴールも含めれば、実質5-0だったのでは?
「いや、でもPKになった場面は、自分はPKだとは思わないから、4-0のままだ」
─それにしても、ブラジルは強かった。
「ブラジルはネイマールやカカも良かったが、ボランチの2人(パウリーニョ、ラミレス)がストロングだった。守備をきっちりやって、攻撃にも出て行けた。一方で、日本は中盤がもろかった。ブラジルの速いカウンターに対処し切れていなかった。攻撃では何度かいい崩しからチャンスも作っていたと思う」
ちなみにこの試合、クルピ監督にとって、日本とブラジル合わせて6人の教え子がピッチに立っていました。(ブラジルサイドは、カカ選手、ジエゴ・アウベス選手、レアンドロ・カスタン選手です)
どのような思いで試合を見ていたのかについて尋ねると、「日本がいいサッカーをした上で、ブラジルが勝つことが理想という思いで見ていた(笑)」とのこと。
また、C大阪時代にも実現しなかった香川真司選手、乾貴士選手、清武弘嗣選手のそろい踏みについては、「(フランス戦も含めて)フル代表で実現したことは、とても素晴らしいこと。試合の中で学ばないといけないことも色々あったとは思うけど、いいプレーも見せていたのではないか」と話していました。
ここからはあくまで記者の想像ですが、クルピ監督は、ブラジルに“強さ”を示して欲しかったのではないかな、と思います。フル代表まで上り詰めたC大阪時代の教え子3人に対して、さらなる刺激となるような“強さ”です。ニヤリと笑いながら発した冒頭のコメントを聞きながら、裏には、“まだまだサッカーは奥が深いぞ”というゲキが込められていたように感じました。
「学ぶことは色々あったと思う」と話されていた通り、3人にとって(もちろん、試合を経験した日本代表の全ての選手にとって)この試合で体験したことがそのまま今後の伸びシロにも繋がるとも思うので、またさらに成長した姿を見せてくれることでしょう。
2つ目は、古巣戦に臨む茂庭照幸選手に関する話題です。C大阪に移籍後、天皇杯やナビスコカップも含めると、FC東京との対戦は6度目になります。勝敗は1勝1分け3敗と、少々分が悪いですが、唯一の勝利は、2010シーズンの第19節。今回と同じ舞台であるキンチョウスタジアムで行われた一戦です。
6度目ということで、さすがに“古巣戦”というテーマだけで話を聞くのは若干ためらわれましたが、やはり聞くことにしました。すると、「楽しみですよ」とまずは一言。ただし、その後には、「個人的なことより、勝てばFC東京の上に行ける。チームとして勝点3を取ることだけを求めて戦います」と、やはりチーム第一の姿勢を強調していました。
また、「3点取っても2失点する試合が続いている。DF陣としては悔しい気持ちもあるのでは?」と尋ねると、「もちろん完封したいことは確かだけど、今の状況から考えても、まずは勝つことが大事。贅沢は言っていられない(笑)」とも話していました。
果たして、今回はどのような結果になるのでしょうか。
(C大阪担当 小田尚史)
2012/10/19 14:06