右ひざの内側半月板損傷の大けがから1年強、いまだ公式戦でサイドを駆ける中村北斗の姿を見ることはできていない。ただ、8月31日の第24節・広島戦から9試合連続でベンチ入りを続けている。徳永悠平と太田宏介という鉄板のSB二人に取って代わることはないものの、きっと訪れるはずの『復帰戦』のために日々の鍛錬を重ねる。
27日も、全体練習後に権田修一とともに最後までグラウンドに残ってランニングする中村の姿があった。その理由は「長い時間プレーしていると、ひざに力が入らなくなってくる。持久力を上げたいから」。そうして彼がグラウンドを出たのは、13時45分ごろ。練習開始から3時間半が経っていた。
「この選手が出ているから自分が出られないという考えはない。自分と戦っているから。自分が良ければ出られるし、それがないなら出られない」。相手にするのはライバルではなく、自分自身。いまある試練を乗り越えるために、極限まで己と向き合う彼の戦いは続く。
FC東京の選手名鑑(クラブ公式サイト)
(FC東京担当 田中直希)
2013/11/27 18:39