アンジェ・ポステコグルー監督が就任した新生F・マリノス。キャンプや17日に行われたFC東京とのプレシーズンマッチで開幕戦に向けたメンバーが見えてきたかと思いきや、21日の練習ではメンバーの入れ替えがあるなど、予想が難しい状況だ。
中でも熾烈なポジション争いが見られているのが右ウイングだ。昨季までレギュラーだったマルティノスが浦和へ移籍し、新加入の大津祐樹がキャンプで左膝内側側副靭帯を損傷して別メニュー調整を続けている中、イッペイ・シノヅカと遠藤渓太がポジションを争っている。
17日に行われたFC東京とのプレシーズンマッチに先発出場したシノヅカは「キャンプからスタメン組というわけではないけど、そういうチームでやらせてもらっているのはありがたいし、チームでの機能としても理解するのはスムーズだった。まだまだだけどいい感じできていると思うし、開幕が楽しみ」と手ごたえを感じている様子。C大阪戦については「スタートは大事だし、スタメンで出られたら僕にとってはチャンス。そこも大事」と言って笑った。
一方、FC東京戦では18日に行われた練習試合に回りながら、21日の練習ではレギュラー組と言えるチームに入った遠藤は、「求められている役割は理解してきたつもりだけど、競うべき選手としっかり競って開幕ポジションを勝ちとりたい」と表情を引き締めた。また、自ら志願して今季から11番を背負うが、「一人ひとり全員に責任があるので、番号どうこうではなくてやることをしっかりやらないといけない」としながらも「自分でつけたいと言ったし、その責任もあるので、しっかり表現しないといけない」と力を込めた。
両者とも意識しているのは対峙する選手との勝負とボールを呼び込む動きの質。開幕に向けて時間は少なくなってきたが、求められていると同時に持ち味でもあるプレーでトレーニングからポステコグルー新監督へアピールしている。22日のリチャージ(オフ)を挟んで開幕戦までの練習はあと2日。元U-18ロシア代表と現U-21日本代表による新生F・マリノスの右サイドを巡る争いは、より熾烈になっていきそうだ。
写真:菊地正典
(横浜FM担当 菊地正典)
2018/02/21 19:53