今月11日のキリンチャレンジカップ・オマーン戦(カシマ)と15日のロシアW杯アジア最終予選・サウジアラビア戦に臨む日本代表25名が発表された。ひさびさの代表復帰となった大迫勇也以外にも、今回新たに加わった選手たちにも注目が集まる。
現在、G大阪で好調なプレーを続けるMF井手口陽介。ボランチの位置で得意の守備だけでなく、最近はリーグ戦で得点を重ねるなど攻撃面でも存在感を発揮している。
「井手口はずっと追跡していた選手。フィジカルとボール奪取力が伸びている。そして左右両足で点も取れる。井手口の最近の得点は素晴らしい。昨日(J1・2ndステージ第17節・川崎F戦)はGKがはじいたボールをゴール前で決めた。ボールを奪ってからのパスも、相手の背後へのパスも本当に良い」(ハリルホジッチ監督)
今回は攻撃的なボランチとしてこれまで招集されていたMF柏木陽介(浦和)が外れている。指揮官はこの若きボランチに、攻撃面での高い貢献も期待しているようだ。
中盤ではオランダのヘーレンフェーンでプレーするMF小林祐希が、6月のキリンカップ以来の代表復帰を果たした。
「小林は常にスタメンでプレーしている。少し低い位置(4-3-3の左インサイドハーフ)でプレーしているが、われわれのスタッフが現地で試合を観て、オランダでかなりレベルの高いプレーをしている。運動量とディシプリン(規律)がかなり向上しており、攻撃力も上がっている。左足からのパスのクオリティーもかなり高いので、代表に呼んでより向上するようにさせたい」(ハリルホジッチ監督)
そして前線ではスイスで今季公式戦10得点を挙げている久保裕也が、ザックジャパン時代の12年2月以来の代表復帰となった。指揮官はビハインドを負った状態となったときのスクランブル作戦として4トップスタイルを採用する可能性を示唆し、その際の久保起用をほのめかした。
「久保はDFの背後にも行けて、スピードもある。ただ、2トップの中央に配置するほうが良い。それ以外は難しいかもしれない。久保は2人目のアタッカータイプで、(センターFWの隣で)彼が衛星的な動きをする。クラブでもそういうプレーをしている。ただ、われわれのオーガナイズでは、彼が入ることで4トップになる可能性もある。サイドに二人、真ん中に二人。得点を取りに行く、相手に追い付きにいくときに、試合中のタクティクス(戦術)を変える場合もある。久保はセカンドアタッカーとして面白く、サイドで使う可能性もある。ただ、ゴール前に入っていくプレーをするので、原口(元気)や齋藤(学)とは違うタイプ」
新戦力のプレーをそれぞれ細かく分析し、「グループに新しく、フレッシュな力を加えたい」というハリルホジッチ監督。彼らがどこまで絡んでくるかに、注目が集まる。
文:西川結城(エル・ゴラッソ日本代表担当)
(BLOGOLA編集部)
2016/11/04 17:54