磐田戦を2日後に控えた7月20日の札幌市内は夏日。練習場がある札幌市西区は気温が30℃に近づき、首都圏や関西ほどではないにせよ、北海道民にとっては非常に暑い日中となった。練習も照り付ける太陽の下で行われ、終了後にはどの選手もグラウンド脇に設置されたミニプールの水に浸かり、体の熱を取り除いていた。
そうした中で、磐田戦に向けて高い意欲を見せているのがキャプテンの宮澤裕樹だ。18日の川崎F戦は出場停止のためスタンド観戦。「チームみんなでしっかり準備して挑んだのだが、負けてしまって非常に残念だった」と振り返る。そして今節はスタメン復帰を果たすことになる見通しだが、「上位を目指すうえでは、連敗を止めて勝点3を取らなければいけない試合。ホームだし、結果にこだわって戦いたい」と白星奪取に集中している様子。「相手よりも多く走ることや、攻守の切り替えといった基本的なところを徹底して突き詰めていきたい」とも続けた。
中断期間ではペトロヴィッチ監督の厳しいトレーニングのなかで、チームは“4人目の動き”を生かすプレーにも力を入れていた。その意味ではボランチとしてプレーする宮澤の積極的な飛び出しがカギになるが、「チャンスに絡むこともそうだが、自分が前線に出ていくことでFWの選手との距離もより縮まるし、攻守両面で有効になるはず」と意欲的に“4人目”の役割を果たしていくつもり。
ただし、それでもやはり「当たり前のことをキチンとやることが大事」と言葉はブレない。「W杯では、世界的な有名選手も献身的なプレーだったり、基本的なところをしっかりやっていた。ワールドクラスの選手でもそうなのだから、自分達もその部分をしっかりとやっていきたい」と、今季から攻撃的なサッカーに着手しているなかでも、ベースとなる基本的なプレーもいっさいの手抜きをせず、全力蹴球するつもりだ。
(札幌担当 斉藤宏則)
2018/07/21 07:01