このコーナーの登場が今回で2回目となる福岡のFW木戸皓貴。1回目は明治安田J2第18節の熊本戦を前にしたタイミングだった。故郷である熊本でのゲーム。しかも大好きなおばあちゃんが見に来る試合で爆発するはずだとの強い思い込みで記事を書いたら、何とメンバー外になり、木戸本人にも申し訳ないことになってしまった。そんな苦い経験はあるのだけれども、再び言おう。今節の讃岐戦、木戸がやってくれそうな気がする!
根拠はある。7月11日(水)に行われた天皇杯3回戦の札幌戦で先発した木戸は城後寿との2トップで存在感を発揮。スペースに流れて、あるいはJ1チームのCBを背にしながらきっちりとボールを収めて前線での起点となった。石津大介や城後との絶妙な距離感でつくりだしたコンビネーションプレーはまさに“流れるよう”だった。
本人も「ボールホルダーに合わせた飛び出しもできたし、僕の動きに周りが合わせてくれて出てきたパスもあった。それによって良いタイミングでゴール前に入ることができた。試合には負けて悔しかったけれども、個人的には得るものが大きかった試合」と札幌戦を振り返っている。
活躍を予感させる二つ目の理由は縁だ。今季新加入の木戸がプロとしてのリーグ戦初出場を飾ったゲームの相手が讃岐だった。4月28日(土)の第11節で、森本貴幸に代わって78分からピッチに入り12分間をプレーしたのだった。“初”出場を果たした讃岐から今度は“初”ゴールを奪うかもしれない、と。
単なるこじつけに思われてもしょうがないが、それでも木戸本人から「あとは点(ゴール)だけ、というところまでは来ていると思うんですよね。それに前回の讃岐戦の時の僕はまだトップチームの選手とほとんど合わせていない状況。でも、今は違いますから」という自信に満ちた言葉を聞けば、前回の失敗など忘れてもう一度、活躍を予言したくなるというもの。今度こそ!
写真:島田徹
(福岡担当 島田徹)
2018/07/13 20:09