前節・横浜FC戦の64分だった。アタッキングエリア中央でレアンドロ・ドミンゲスが放った左足のミドルシュートを町田GK福井光輝がファインセーブでしのぐ。
このシーンがDAZN週間ベスト5セーブに選出された。しかし、当の本人は喜びの声を発する前に、チームメートのサポートに感謝した。
「あのシーンはディフェンスの選手がコースに入ってくれていましたし、そのおかげもあってあのセービングがありました。チームメートみんなで守ったセービングでした」
前半の13分にも横浜FCのスピードスター・北爪健吾との1対1を食い止めていたが、そのシーンも決して一人で成し得たものではないと強調する。
「最後に隆さん(酒井隆介)がスライディングをしてくれたからこそ、あのセービングがあったんです。自分一人では決して守れませんでした」
前々節の東京V戦でプロデビューを果たし、プロ2試合目の前節・横浜FC戦は、初のクリーンシートを成し遂げた。少しずつ自信をつかみつつある大卒ルーキーは、「キックを正確に遠くへ飛ばすこと、クリアを落とす場所を突き詰めること。その小さなことを突き詰めていきたい」と現状の課題をそう認識している。
「いまは誰が出るか、分からない状況なので、次の讃岐戦に向けてしっかりと準備をして、それを試合で出せば結果もついてくる。だからいい準備をするだけです」
プロとしての第一歩を踏み出したばかりの福井は、これからも、謙虚に町田のゴールマウスを、チームメートとともに守り抜く。
写真:郡司聡
(町田担当 郡司聡)
2018/05/10 08:39