「考える」。成岡翔がサッカーをするうえで大切にしている言葉だ。
いま何をすべきか。これはしちゃいけない。これはよかった。なぜよかったのか。常に頭をフル回転しながらプレーする。チーム屈指の技巧派であり、頭脳派プレーヤー。そのルーツは、柳下正明監督の指導にもあるという。
練習中一人ひとりのプレーに目を配り、修正すべき点はその場でどんどん指摘するのが柳下流。「磐田で新人のときも、柳下監督に細かく注意されていました。毎日いろんなことを言われて悩みまくって、体より頭が疲れていました」。
それでも言われたことをプレーに反映し、体で覚え、頭を整理する。繰り返すうち、「考える」ことが身に付き、やるべきことの優先順位も判断できるようになった。
「イメージしたプレーができるとうれしい。それで勝てたらもっとうれしい」と、モチベーションはシンプル。無邪気に、でもクレバーに、柳下サッカーの攻撃を支える。
(新潟担当 野本桂子)
2013/04/02 17:53