15日、鳥栖は鳥栖市内のクラブハウスで河野広貴の加入会見を行った。
すでに先週の金曜日からチームに合流している河野。鳥栖の指揮官はかつて指導を仰いだマッシモ・フィッカデンティ監督ということもあり、「前に監督とは(一緒に)やっていたので、そのメニューがそのままという感じで懐かしい」と心地良さを感じている様子だった。
シーズン途中に完全移籍での鳥栖加入となったが、その決め手となったのはやはりフィッカデンティ監督の存在だった。「(12年に東京Vから)FC東京に移籍した当初、2年間、試合に出られなかったが、そこから復活させてくれた監督でもある。それまで僕がやっていた、考えていたサッカーとはまったく違ったものを身に着けさせてくれた。もう一度、そういうところでやりたいなと思って鳥栖に来た」とフィッカデンティ監督へ絶大な信頼を寄せていた。
今季はけがの影響もあり、出場機会が減少していたが、本人によれば患部の状態は良く、コンディションも上がっているという。「試合に出ていなかったので、試合に出たいという気持ちだし、相当な覚悟でここに来た」と河野自身も不退転の決意を言葉に滲ませていた。本人はこれまで背負っていた17番を希望したが、17番は鳥栖にとってチームナンバーとなっているため、選手は着用できない。結果的に7番を背負うことで落ち着いた。「(以前は)鎌田選手がいたけど、同じプレーをしろと言われて来たわけではないし、鎌田選手とはまた違った僕の良いところやハードワークを見せられればいい」と“前任者”のプレーにはこだわらず、自分らしいプレーを見せていく構えだ。
自分を復活させてくれた恩師と再び共闘することになった河野。今週末、J1第23節の大宮戦で鳥栖デビューが濃厚。鳥栖浮上のカギとなるトップ下で河野がどういうプレーを見せるのか注目したい。
写真:©SAGAN DREAMS CO.,LTD.
(鳥栖担当 杉山文宣)
2017/08/16 07:00