死闘となったW杯アジア最終予選・第5戦のサウジアラビア戦(2〇1)翌日の16日、山口蛍がC大阪の練習に合流した。激闘から一夜明けとあって、フルメニューこそ回避したが、ランニング後は11対11が行われたピッチにも視線を送り、全体練習が終わるまでグラウンドで選手らとコミュニケーションをとった山口。練習後は、選手会長・北野貴之の提案による恒例の大掃除にも参加し、入念なマッサージを受けて帰宅の途に就いた。
山口はサウジアラビア戦を振り返り、「勝てて良かったし、自力(で突破できる)の位置まで上がって来られたことは良かった。(自身のプレーの手ごたえは?)手ごたえはそんなに感じていないけど、とりあえず自分ができることを精一杯やったつもり。代表とチームでは役割も違う。これで年内の代表の活動は終わったけど、次はクラブで大一番(J1昇格プレーオフ)がある。そこをしっかり勝って終わりたい」と話した。
サウジアラビア戦では、これまで日本代表をけん引してきた本田圭佑、香川真司、岡崎慎司といった主力がそろって先発を外れた。自身を含むロンドン五輪世代の台頭については、「いろいろなポジションで競争があって当然だと思うし、それが代表チームの強化にもつながる。キヨくん(清武弘嗣)、(原口)元気はずっと良かったけど、今回、サコ(大迫勇也)ともひさびさにプレーして、あらためて存在の大きさというか、サコはすごいなと感じた」と話す。
視線の先は、クラブでの戦いへ移る。「次、勝っても順位は変わらないけど、(J1昇格)プレーオフへ向けてはずみを付けるには3連勝で挑むのが一番。前節から曜一朗くん(柿谷)もスタメンで出ているし、チームにとって明るい材料もあるので、その流れのまま最終節も戦いたい。J1とJ2ではやっぱリ違うし、J1に戻らないといけない。戻れるようにチームとしてまとまって戦いたい」と決意を新たにした。
日本代表で自身の役割を完遂した山口。今度はクラブのJ1昇格という目標を達成すべく、ピッチで躍動する。
写真:小田尚史
(C大阪担当 小田尚史)
2016/11/16 20:50