川崎FのFW大久保嘉人が16日に現役引退を発表した秋田のMF川田和宏について思いを口にした。
16日、川田の引退がクラブより公式に発表されたが、「大久保嘉人の存在があったから、今まで頑張って来ることができました」という本人コメントもそえられていた。二人は国見高時代の同級生であり、大久保は川田のことを小学校から知っていた。「アイツはズバ抜けていた」と当時を振り返り、川田は中学3年の時点で高校生の中に混じってプレーをしていたという。それを大久保は応援をする立場だった。しかし、エリートだった川田を大久保は追い抜いていく。「それもあるからすごく俺にライバル意識を持っていて、練習中から互いに削り合う」関係だったと振り返る。
その川田は国見高を卒業後、福岡大へ進み、大分や鳥取を経て、11年より秋田でプレー。そしてこの度、12年間の現役生活にピリオドを打った。
大久保は引退が発表される前日に川田から着信を受けており、「珍しいな」と感じたそう。その後、かけ直すも出ず、折り返しがかかってきたときには今度が大久保が出られず…と続いたのだが、16日にやっとつながり、本人から引退する旨を告げられたと言う。そして同時に、自身の名前をコメントに出されることも伝えられたようだ。
「アイツがそういうふうに言うと思わなかった。言いそうにないので。だから、うれしかったよ」
寂しさも漂わせていたが、かつての盟友が残した最後の粋な計らいに対してうれしさを隠せない様子だった。
(川崎F担当 竹中玲央奈)
2016/11/17 18:01