8日に行われたJ2第35節・金沢vs山口の一戦で、金沢のFWダビに今季初ゴールが生まれたが、そのゴールには衝撃的な続きがあった。途中出場した選手が、得点を取って退場する――。試合は良くも悪くも“ダビ劇場”になった。
0-0の状況でダビは61分に途中出場。すると64分、熊谷の絶妙なスルーパスに反応。ドリブルでGKをかわして落ち着いてシュートを決め、サポーターの前で得点の喜びを表現した。
しかし、殊勲のヒーローは71分に遅延行為、81分にラフプレーで警告を受けて、あっけなく退場した。10人の金沢は防戦一方の展開を強いられたが、ダビのゴールを守り抜き、1-0で勝利を収めた。決勝点を挙げたとはいえ、その後の退場は軽率であり、余計だった。
ダビは「僕としてはファウルではない。日本独特の審判のジャッジだと思う。でも、次はああいうことを起こさないためにも、自分の中でしっかり受け止めたい。僕の学びが足りなかった」と反省した。次節・清水戦は出場停止。「チームの勝利を待つだけ。もう少しでシーズンは終わるが、まだ試合はある。そこに向けて準備していく」。
スタジアムを沸かせ、冷や冷やさせたダビだが、誰もが待ち望んだ初ゴールを挙げ、「これからもっと量産していけるように頑張ります」と殊勝なコメント。金沢をJ2残留に導くため、助っ人FWがようやく第一歩を踏み出した。
(金沢担当 野中拓也)
2016/10/09 18:38