残留争いの渦中にいる金沢は、得点力や推進力を期待して、夏場にブラジル人FWダビを獲得した。ダビがチームに合流してから約3カ月半。ここまで0ゴール0アシスト。日本のサッカーへの適応に時間がかかっている。
「日本のサッカーは、僕が今まで経験してきたサッカーと大きく違う」
サウジアラビアやオマーンでキャリアを積んだダビは、日本のサッカーについて「コンパクトでテンポが速い」と口にする。先発出場した試合では、守備意識や攻守の切り替えに伴う運動量が乏しく、周りの選手がそのシワ寄せを受けた。
「自分が一番好きなプレーは、足元で受けて、そこから前へ行く形。“裏へ”という動きは、自分が金沢に来て一番学んだこと。(裏への動きを)もっと学んで持ち味にして、より多くの攻撃ができたらいい」
前方にスペースがあれば、俊足を生かしてボールを運べるダビの見せ場。中東でのゴールパターンは「足元で受けて、そのまま突破してシュートという形が一番多かった」。だが、「日本は4人で守るなどきちんとポジションが決まっている。組織的に動いて守るので、一人抜いても、またすぐにDFが来る」と言う。
前節・京都戦(0△0)で途中出場したように、現状はベンチスタート。だからこそ、ゴールという結果が求められる。「すごく(ゴールが)欲しいが、まだ結果が出ていない。自分は最大限の力で仕事をして、ゴールを決めたい。サポーターも待っていると思うので、ゴールを見せたい」。
ダビは助っ人らしい初仕事で、チームに勝利をもたらすことができるか。
写真:野中拓也
(金沢担当 野中拓也)
2016/10/03 17:06