25日のJ2第34節・讃岐戦では、引いて守る相手を崩せず、逆にカウンター一発を決められ0-1の敗戦に終わった横浜FC。幸い、追撃目標の京都が北九州に引き分けたことで、勝ち点差は『4』から『5』に広がっただけで済んだ。多くの選手が「引いた相手を崩せなかった」ことを口々に反省点として挙げる中、守護神・南雄太は「0-0で終われなかった」ことを悔やんだ。
「もちろん勝ち点3は取りたい。取れればベストだし。でも、割り切って勝ち点1を取るというのも大事なこと。そういう引き分けの勝ち点1が、意外と最後に効いてくるから」
柏で二度のJ2降格と一度のJ1昇格を経験した大ベテランは、勝ち点1の重みを誰よりも知っている。
「競った場合、面白いもので、結局は勝ち点1とか2の差で上か下かが決まる。ここから9試合をどうメイキングをしていくのかがすごく大事になる。目の前の試合に勝つというのが前提だけど、流れだったりを見て、割り切って勝ち点1でも確実に取るということをチームみんなで描けるかというのがポイントになってくると思う」
J1もJ2も、昇格と残留争いがいよいよ山場を迎えている。その勝ち点1を拾えず4連敗した新潟では吉田達磨監督が解任され、柏と熊本で南と苦楽をともにした北嶋秀朗コーチが辞任した。南は「アイツらしいよ。自分からスパッと辞めるなんて。男気があるよね」と、その姿を讃えていた。もちろん自身はその“勝ち点1の争い”を制し、チームをJ1昇格プレーオフへ導くつもりだ。
(横浜FC担当 芥川和久)
2016/09/28 15:35