神戸のMF中坂勇哉が燃えている。4日に埼玉スタジアムで開催されたルヴァンカップ準々決勝・浦和との第2戦に先発出場。立ち上がりに好機を演出するなど見せ場を作ったが、「あとは何もしていない」と唇を噛む。神戸U-18から今季昇格したばかりだが、すでに大きな野心が育ってきた。
6日、天皇杯2回戦・鈴鹿アンリミテッドFC戦を翌日に控えたチームは、リラックスゲームなどで汗を流した。浦和との第2戦を振り返った中坂は、「守備のところ、そこをまずは意識した。良い感じでハメることができて、自分が意図してハメに行けたところもある」と一定の手ごたえ。ただ、「攻撃に関しては立ち上がりに峻希くん(高橋)が抜けたくらいで、あとは何もしていない。悔しいっすね」と強い自戒を口にした。
持ち味は本来、攻撃だ。巧みなボール扱いの技術に、昨季まで神戸に在籍し、今季はポーランドのシロンスク・ブロツワフでプレーする森岡亮太の再来と見る人は多い。そんな中坂にとって、浦和戦は大きな試練を感じさせた試合。「調子よく来ていたけど、自分の課題が見えた。まだまだ全然だと思うし、自分の長所をどんどん磨いていきたい」と野心を言葉に乗せた。
タイトなスケジュールで迎える鈴鹿アンリミテッドFC戦だが、中坂に気にする素振りはない。「もう一回、リズムを取り戻したい」。ルーキーイヤーながら確かな存在感をかもし出す背番号31は、ここから進化へのギアを入れていく。
(神戸担当 小野慶太)
2016/09/07 13:10