クラブワールドカップ準決勝・リバープレート戦を翌日に控えた15日、広島が試合前日の公式会見に臨んだ。ここでは、森保一監督と青山敏弘キャプテンが登壇した会見の模様を紹介する。(取材:寺田 弘幸)
――連戦が続く中での、現在のチームのコンディションとリバープレート戦への意気込みを。
森保一監督:いまのチームのコンディションは、もちろんチャンピオンシップから連戦をやってきて次で5連戦目になるので、フィジカル的にはかなり疲労が溜まっていると思います。ですがメンタル的には、勝ってきていますし、クラブワールドカップの舞台でリバープレートと戦える大きなモチベーションと喜びがある。今日の練習でも選手ははつらつとした表情と動きをしていたので、明日は非常にいい動きができると思っています。
青山敏弘:選手目線で話しますと、リーベル戦に向けて逆算してここまでやってこられている。初戦(のオークランドシティ戦)はターンオーバーを使って選手を入れ替えているんで、さほど問題ないかなと思っています。意気込みは、自分自身はここからが勝負だと思っている。勝負しにこの大会に挑んでいますし、チーム全体が同じ思いだと思うんで、明日は戦いたいと思います。
――リバープレートに勝つことができれば歴史を築くことができると思うが、勝つためにはどんなことが重要だと思っているか?
森保監督:リバープレートにわれわれが勝てば世界的な快挙だと思っています。世界中のほとんどの人がリバープレートが勝つと思っていると思いますが、サッカーは何が起こるか分からない。われわれがリバープレートに勝つチャンスはあると思っています。勝つためには戦術的にも気持ち的にもしっかりと整えていかないといけないと思っていますし、一番大切なことは戦いの部分。相手は試合開始から強烈なプレッシャーを掛けてくると思うので、まずバトルの部分でわれわれもしっかりと挑んでいく気持ちを持って臨まないと思っています。
――勝つための戦略はあるか?
森保監督:非常に激しく厳しく戦ってくる相手ですし、個人としてもチームとしても、トップレベルのクオリティーを持っている相手なので、まずは球際のせめぎ合いの部分でしっかりと戦っていくことをやらなければ、試合をいい形で進めることはできないと思っています。
――青山選手へ。リバープレートのマルセロ・ガジャルド監督はあなたが最も重要な選手と称賛していたが?
青山:僕には関係のないことです。どのチームも自分には厳しくくるので、それは覚悟していつも試合に出ていますし、自分がクリアできなければ勝てないというわけではない。自分が激しくマークされればされるほど、ほかの選手にチャンスがあると思っています。僕はこのチームを信頼していますし、そうやって結果を出してきたチームです。そのスタンスは次の試合(リバープレート戦)でも変わらないです。僕を止めてもチームは止まらないですよ。
――サンフレッチェは特徴的なスタイルで戦っているが、リバープレートにもそのスタイルを貫くのか?
森保監督:われわれがこれまでやってきたコンセプト、スタイルは次の試合(リバープレート戦)でも発揮できるようにと思っています。もちろん相手のストロングポイントは止めないといけないと思いますし、ウイークポイントを突いていきますけど、われわれの形を崩して、これまでやってきたことを変えて戦うつもりはありません。世界の強豪が相手ですけど、われわれは今年、リーグ最多(73)得点、リーグ最少(30)失点でタイトルを獲ってきた。守備はしっかりとやり、攻撃はできるだけマイボールを大切にしていくことをやっていきたいと思っていますし、相手がイヤがることを選手にはやってほしいと思います。ただし、サッカーはゴールを奪うか奪われるかのスポーツだと思いますけど、その前に、ボールを奪うか奪われないかのせめぎ合いのところをしっかりとやらないといけない。そこを選手がやってくれることを期待しています。
――リバープレートのサポーターが一万人以上詰めかけ、ものすごい雰囲気を作り上げる中での試合になりそうだが?
青山:一万人来ようが、何万人来ようが、浦和レッズにはかなわない(笑)。僕らはその中でも、今年勝っていますし、問題ないです。
森保監督:僕はそれがこの世界大会を戦えていることへの証だと思いますし、その雰囲気を厳しさも含めて感じることができればと思っています。
――警戒している選手は?
森保監督:中盤ではマティアス・クラネビッテル選手が攻守のつなぎ役だと思いますし、チームの中心だと思います。攻撃の部分ではカルロス・サンチェス選手。セットプレーのキックも含めてチャンスを作る側にもなりますし、自分でも決めにきて、ゴール前で相手のイヤなところに顔を出してくる。今二人挙げましたけど、世界の強豪なのですべての選手が非常に高いクオリティーを持っていますし、しっかりとチームとして相手を止めないといけないと思います。
青山:もちろん先発に素晴らしい選手がいっぱいいるんですけど、ベンチにいる選手も素晴らしい。ウチもそうですけど、交代で入った選手が仕事をするっていうのが強いチームだと思うんで、ルチョ・ゴンザレスです。
(BLOGOLA編集部)
2015/12/15 19:37