年間総得点が22点で山形と並んでリーグ最下位(明治安田J1・2ndステージ第14節終了時点)の甲府。現在得点ランキング1位の大久保嘉人(川崎F)が一人で22点も決めているのだから随分と控え目で“貧打”と言いたくもなるが、失点が35点でリーグ6位の少なさで、この守備の堅さを年間11位という結果につなげている。それだけに貴重な1ゴールが勝ち点3に繋がる。2nd第14節(A山形戦/1○0)では稲垣祥のリーグ戦初ゴールで勝ち点3を手にした。プロ2年目、J1リーグ47試合目の出場でつかんだゴール。
「初ゴールで覚醒した?。これでゴール量産体制入り?」と、囲んだ記者に冷やかされると、「いやいや」とハニカミながら困り笑い。「初ゴールの理由は?」という質問には、「無心です。コースもなく、身体の向きも他のコースを狙える状況じゃなかったですね。あとは、カツさん(石原克哉)から『セカンドボールを狙っておけ』と言われていたので、その教えのお陰です」と謙虚。でも、次も決めてね。
リーグ戦初ゴールを決めた10月17日は稲垣祥の母校の日体大が関東大学リーグで1部復帰を決め、同じく帝京高校が選手権東京都予選のBブロックでベスト4入りをするなど、めでたいことが重なった。甲府は山形から約7時間かけて当日バス帰りというJ2時代のような移動だったが、帰りのバスの中ではLINEの返事を打ち続けたそうだ。
(甲府担当 マツオジュン)
2015/10/21 20:35