前節(明治安田J2第20節)水戸戦(1○0)の後半アディショナルタイム、今季3つ目となる“カズゴール”で劇的な勝利を収めた横浜FCだが、それを呼び込んだのが小野瀬康介だった。「イチくん(市村篤司)も上がってDFを引き連れてくれて、前が空いていたので思い切り振り抜いた」ミドルシュートがワンバウンドしてGK本間幸司の手を弾き、そこにカズ(三浦知良)が詰めた。「自分で決めるつもりだった」という小野瀬だが、「何よりチームが勝つのが大事」と勝利を喜んだ。
ちなみに0−0で迎えたハーフタイム、ケガから復帰初戦でベンチスタートだったカズが小野瀬にアドバイスを送っていた。「チーム全体がシュートを打ててなかったし、『もっと自分で、迷わず行ってもいいんじゃない』と」。その言葉通り、小野瀬は迷わず打った。そのこぼれをモノにする辺りが、さすがカズである。「運とか『持ってる』とかじゃなくて、さすがゴールを取れる選手はあそこにちゃんといるんだな」と、その得点感覚に舌を巻いた小野瀬。「次は自分で決めたい」と、偉大な背中を追いかける。
(横浜FC担当 芥川和久)
2015/07/03 18:29