前節の富山戦(2○1)後、取材エリアでコメントを聞けなかったことを詫びると、「ヒーローじゃないっすから大丈夫っす」と謙遜した湯澤洋介だが、2アシストを決めたのだから文句なしのマン・オブ・ザ・マッチだろう。
廣瀬浩二に通した左サイドからのパスも、背後から走り込んで来た近藤祐介に通したパスも、2本とも受け手が見えていたという。つまり、それだけプレーに余裕があり、余裕を持てるということは好調な証拠だ。シュートが明後日の方向に行ってしまうシーンも、なぜだか湯澤ならば笑って許せてしまう不思議な魅力がある(小野寺達也はそのあたりを厳しく指摘していたが)。
湯澤が富山戦でキレキレだったのは、前々節の第20節・福岡戦(0●2)で失点に絡んだぶんを挽回することに燃えていたからだ。富山戦前の取材では、「(先発)外れるかもしれないっす」と弱気な言葉も吐いていたが、どうしてどうして一度ピッチに立てば、アタッキングサードではほぼ無双だった。天皇杯2回戦・群馬戦でもガンガンしかけてほしい。
(栃木担当 大塚秀毅)
2014/07/08 17:07