コーチ経験が長かったことが、多分に影響しているのだろう。今季から指揮を執る阪倉裕二監督は、選手との距離が近い。練習後、気になった選手がいれば、捕まえて対話をする。それは、練習場の日常風景になっている。
前節の愛媛戦(1○0)で今季初先発を飾り、いきなり瀬沼優司の決勝弾をアシストした重松健太郎も、指揮官が盛んに助言を送る選手の一人だ。その心遣いに対して、「しっかりできていないところを見てくれている。(期待に)応えたい」と話した重松は、早速その言葉どおりの結果を出した。
得点シーンでは、技術の高さを誇示。赤井秀行からクサビが入ると、背負っていたDFを軽やかなターンではがし、瀬沼とのワンツーから絶妙なスルーパスを供給した。「2トップのときには、コンビネーションを使うように」。指揮官からの助言を実行に移したことが、実を結んだ。今後も課題と真摯に向き合い、「結果を出すことで出場機会を増やしたい」と重松は意気込んでいる。
(栃木担当 大塚秀毅)
2014/04/30 19:14